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韓国で流行!孤独を利用したマーケティング手法とは?
韓国人の食文化における孤独感
勇敢に見える韓国人も簡単にはできないことがあります。
それはひとりでお店に行ってご飯を食べることと、ひとりで飲み屋に行ってお酒を飲むことです。
だから、本当におなかがすいていたり、お酒を一杯飲みたい時に一緒に行く人がいなければ、しかたなくとぼとぼ家に向かいます。
なぜかというと、どういうわけかご飯とお酒は誰かと一緒にするものだという固定観念があるので、自分がみじめになった気がするからだそうです。
また、韓国の食卓文化は、たとえ残るにしても、たっぷりあることが礼儀だと考えられているので、ひとりで食べると残すしかないのです。
お酒の文化も交互に杯を交わす手酌文化なので、ひとりでお酒を飲んでいる人は失恋した人に見られてしまいます。
寂しさや孤独感を楽しむ若者たちの増加
しかし、ひとりでご飯を食べ、お酒を飲むことを恥ずかしいと考えていた韓国人がひとり寂しい雰囲気を楽しみ始めました。
1人ご飯、1人前メニュー、1人用コンロ、1人カフェを楽しむ若者たちが増えているのです。
最近は「悲しみ・寂しさ・孤独もお金になる」というマーケティングが注目を集める中、悲しい音楽や涙が全く似つかわしくないような商品に泣くCMが使われています。
涙や悲しみを利用したマーケティング手法の成功
ある炊飯ジャーのブランドは、当時の人気俳優、花美男ウォンビンを登場させたCMで、ウォンビンが涙を流すシーンを演出しました。
静かに涙を飲みこみ、感情を収めるウォンビンと圧力を調節する圧力釜というコンセプトです。
圧力釜の機能とモデルの涙の間には何のつながりもないですが、ウォンビンの涙が女性消費者の心までわしづかみにし、商品にも好感を与えようという戦略です。
また、注目を集めている泣くCMがあります。
外はどしゃぶりの雨が降っており、雨で髪が濡れたひとりの若い女性が涙ぐみながら、スプーンをむりやり口に運んでいます。
「知っていますか?一番悲しいことは幸せだった時を記憶していることです」という字幕が流れ、「愛を飲みこむ…私の心の胃薬…」というフレーズが表示されます。
一篇の映画の予告編のようなこのCMは若い消費者の心をつかむのに成功しました。
ある韓国の格付け音楽バトル番組では、1位~3位を占めた曲の中で、「泣く」、「涙」、「懐かしさ」、「別れ」、「傷」等、悲しむ感情と関連のある歌詞の曲が83%を占めたそうです。
寂しさを無くそうとする自我補充欲求の影響
このような涙マーケティングが成功をおさめているのには理由があります。
自分が憂鬱で孤独だと感じる人々が、商品やサービスの購買を通して悲しみを無くそうとする自我補充の欲求が大きいからだといわれています。
誰かと一緒にいれば寂しさを感じなかった時代には、寂しさは恥ずかしいことだと考えられ、隠そうとしました。
しかし、誰かと一緒にいても、寂しさを感じる現代人にとって、寂しさは恥ずかしいことではなく、人生の一部分として受け入れざるをえないものになってしまったのです。
だから、今、彼らに必要な空間は、寂しさが見つからないようにする空間ではなく、寂しさを楽しむことのできる空間なのかもしれません。
悲しみと喜びに対する価値観の違い
ちょっと面白いテストがあったので紹介します。
【A7つ以上で悲しみグループ、B7つ以上で喜びグループ】だそうです。
ぜひチェックしてみてください。
A
悲しい結末が好きだ。
短調のゆっくりでメランコリックな音楽が好きだ
相手に気を使って自分が見たくない映画を見るぐらいなら一人で見に行くほうがいい。
私は憂いに満ちた目が魅力的な人により引かれる。
片思いも美しいと思う
泣くな。寂しいから人間なのだ。
孤独という言葉は本当に素敵な言葉だ。
人との関係より自分自身に集中したい
私は憂鬱な気分をクールに楽しむ方法を知っている
パックツアーに行くぐらいなら、裏道を歩くことになってもひとりで行きたい。
B
ハッピーエンドが好きだ。
長調の速くて軽快な音楽が好きだ
私が見たい映画を見れなくても、映画館に行くのは誰かと一緒に行くのが好きだ。
私はにっこり微笑むキラースマイルの人により引かれる。
片思いは、実は醜いものだ。
父は言った。人生は楽しめ。
孤独という言葉は仲間はずれという意味だ。
人との関係が悪くなることよりみじめなことはない。
憂鬱なことは嫌いだ。
わびしい思いをするぐらいなら、どこに行くにしてもパックツアーの方がはるかにいい。
まとめ
いかがでしたか?
喜びも悲しみも人それぞれですが、他人の価値に左右されず自分が心地よく生きていけることが一番大切ですね。