韓国人には、おしゃべり好きな人が多いですね。
韓国には「言葉」や「話」という意味の「말」という単語が含まれている慣用句やことわざが数多くあります。
今回は言葉や話に関する慣用表現の一部を例文と共にご紹介したいと思います。
韓国語で知っておきたい言葉・噂話に関する慣用表現
足のない言葉が千里を行く?
「발 없는 말이 천 리를 간다」(足のない言葉が千里を行く)は、言葉には足がないけれど千里先まであっという間に広がるという意味で、言葉を慎むことの教訓が含まれていることわざです。
「말」には「言葉」の他に「馬」という意味もありますので、「足のない馬が千里を行く」とも訳せます。
では会話の例文を見ていきましょう。
미나:너 결혼한다면서?
あんた、結婚するんだってね?
유리:어, 어디에서 들었어? 소문 진짜 빠르네.
えっ、どこで聞いたの?噂が広まるのは本当に早いね。
미나:발 없는 말이 천 리를 가잖아. 그런 소문은 원래 금방 퍼져.
足のない言葉は千里を行くじゃない。こんな噂は元々すぐに広がるよ。
「~잖아요」(~じゃないですか)は否定形「~지 않아요」(~しません、~くありません)の縮約形ですが、相手の知っている事実を確認する際の表現です。
動詞や形容詞の語幹にはパッチムの有無に関係なく、そのまま付けて使います。
名詞の場合は、パッチムのある名詞には「~이잖아요」、パッチムのない名詞には「~잖아요」が付きます。
上記の例文では友達言葉のパンマルになっているので、요をとって「~잖아」(~じゃない)となっています。
虎も自分の話をすれば来る?
「호랑이도 제 말 하면 온다」(虎も自分の話をすれば来る)とは、深い山にいる虎でさえも自分について話すとやってくるという意味で、どこでもその場にいない人の悪口を言ってはいけないということわざです。
また、ある人について話をしていたら、突然その人が現れた場合にも用いられます。
서연:정수는 또 늦어? 안 늦는 날이 없어.
ジョンスはまた遅れるの?遅れない日がないね。
지우:어, 저기 정수 온다. 호랑이도 제 말 하면 온다더니 그 말이 정말이네.
あっ、あそこにジョンスが来た。虎も自分の話をすれば来るというけれど、その言葉は本当だね。
「~다더니」(~というけれど)は話などを引用するときの接続語尾「~다고 하더니」の縮約形です。
動詞の場合、パッチムのない語幹には「~ㄴ다더니」、パッチムのある語幹には「~는다더니」が付きます。形容詞にはそのまま「~다더니」を付けます。
名詞の場合は、パッチムのある名詞には「~이라더니」、パッチムのない名詞には「~라더니」が付きます。
まとめ
今回は「말」(言葉、話)という単語が入ったことわざをご紹介しました。
このようなことわざは他にも、自分が他人に対して良い言葉や行動をすれば他人も自分に対して良くしてくれるという意味の
「가는 말이 고와야 오는 말이 곱다」(行く言葉が美しくてこそ来る言葉が美しい)や、
言葉巧みであれば不可能と思えることも解決できるという意味の「말 한 마디로 천 냥 빚 갚는다」(言葉一言で千両の借りを返す)などがあります。
慣用表現は韓流ドラマや映画の中でも度々使われていますので、よく聞いてみてくださいね。