韓国語の『友達』:年代や関係性による呼び方の違い

  1. 韓国語単語・意味

韓国人のお友達ができたら、うれしくなって、その子のことを誰かに話したくなるものですね。

では「友達」は韓国語で何というのかご存じでしょうか?

今回の記事では「友達」に関する韓国語表現についてご紹介いたします。

韓国語の『友達』:年代や関係性による呼び方の違い

同年代の友達

韓国語で「友達」、つまり親しく付き合っている人を表す単語で、最もポピュラーなものは「친구」です。

有名な単語なので、テレビドラマや映画などで一度お聞きになったことがあるのではないでしょうか?

2001年には『친구』(友へ チング)という映画も公開されました。

친구」は漢字で「親旧」と書きます。

仲の良い友達であれば「친한 친구」(親しい友達)といいます。

会 話

미례: 자, 이거 받아(チャ イゴ パダ

さぁ、これ受け取って。

성광: 이게 뭐야?(イゲ モヤ?)

何だよ、これ?

미례: 내 통장. 니 학비로 써.(ネ トンジャン。ニ ハッピロ ソ)

私の通帳。学費に使って。

성광: …. 내 친구야. 너 밖에 없구나(ネ チングヤ。ノパッケ オプクナ)

我が友よ。お前しかいないな。

미례: 아유~ 느끼해(アユ~ヌッキへ)

ぎゃ~気持ちわるい~

上記の例文に「 친구」(私の友達)という言葉が出てきましたね。

」(私の)は「나의」を略した言葉です。

話し手が対等な関係の人や目下の人に対して自分を示す一人称代名詞「」(私)に、所有や所属を表す助詞「~」(~の)が付いた形です。

」には「私だけの」という意味が込められています。

そのため自分にとって特別な人だと感じるときには「」という一人称の代名詞を使います。

例えば「 남자친구」(私の彼氏)、「 후배」(俺の後輩)、「 아내」(僕の妻)というふうに表現します。

このような「 ~」の関係になると「あなたのもの」「私のもの」という区別がなくなり、例えば物だけでなく、お金でさえ気軽に貸し借りする関係になるんですよ。

このような韓国人の気質は、外国では時に様々な問題を引き起こすこともあります。

しかし「大変な時こそ助け合うのが友達だ」と自分が損することよりも、友達との義理を大事にすることがもっと大切だと考えています。

韓国人の友達との付き合い

ハングルを学び始めて2年目のTさんは、韓国人の友達ができたと言ってとても喜んでいました。

しかし何日か経った後、突然泣きそうな顔でこう話しました。

「先生、友達の紹介で1度しか会ったことのない韓国人の友達がうちに来て10日程泊まっていっきました。

でも私の物をまるで自分の物のように使うんです。」

幸いにも韓国語の実力が伸びるにつれて、韓国人とぶつかる段階(文化や価値観の衝突)が必ず来るということを理解したTさんは、この問題を乗り越えるために韓国に向かいます。

そして今度はTさんが韓国人の友達の家に3泊4日してみることに。そして帰国後話をするTさんの目には、意外なことに涙が浮かんでいました。

韓国を理解する

「先生。韓国人の友達の家に行ったら、家族みんなが喜んで私を迎えてくれたんです。

そして、『私のものはみんなあなたのものだから、好きなように使ってね。許可を得なくてもいいから、自由に使ってね。』と言われました。

ふたりで同じ部屋に寝ることも窮屈に感じていた私が、友達・妹さん・私の3人で川の字になって一緒に寝たんです。しかも、ぐっすり。

最後の日は、お父さんが家族みんなを車に乗せて仁川空港まで私を送ってくれました。

別れる時、私も、お父さんも、お母さんも、友達も、みんなで泣いちゃいました」

人の家の冷蔵庫を勝手に開けていた韓国人の友達が理解できなかったTさんが、「これからは時間ができたら韓国に行きたいです。」と微笑みました。

友達は財産だ」という言葉は、「与えなさい。そうすれば泉はつきることはない。」という言葉と一脈相通ずるところがあるります。

私の物はあなたの物、あなたの物は私の物」と言う韓国の人々の「友達」に対する観念は、与え、分かち合うことを喜ぶ「情の文化」のもうひとつの側面だと言えるでしょう。

ウリとネ

ウリとネみなさんは韓国ドラマを見ていて、こんなことを感じたことはありませんか?

少しずつ韓国語の単語が耳に入ってくるようになったけど、やたらと「ウリ」という言葉が聞こえてくるなぁ…。

そう、実は韓国人は際立って「ウリ」という単語をよく使うんです。

ウリ ソンセンニム(先生)」「ウリ カジョク(家族)」「ウリ オンマ(母)」等等…。

韓国人にとって、「ネ ナムピョン(夫)」「ネ ソンセンニム」「ネ カジョク」「ネ オモニ」「ネ ハッキョ(学校)」という言葉は聞きなれないものです。

(私の)」という1人称の代名詞には、「私だけの」という意味が込められており、「ウリ(私たちの)」という1人称の代名詞には「共有する」という意味が含まれます。

だから自分にとって特別な人だと感じる時は「」という1人称の代名詞を使います。

ネ ヨジャチング(私の恋人)」「ネ チング(私の友達)」「ネ フべ(私の後輩)」「ネ アネ(私の妻)」…。

このような「 ○○」の関係になると「あなたのもの」「私のもの」という区別がなくなり、例えば物だけでなく、お金でさえ気軽に貸し借りする関係になるんですよ。

このような韓国人の気質は、外国では時に様々な問題を引き起こすこともあります。

でも「大変な時こそ助け合うのが友達だ」と自分が損することよりも、友達との義理を大事にすることがもっと大切だと考えているんです。

韓国のソファに座る人々のグループ。

「내」と「우리」

ちなみに「선생님」(先生)、「가족」(家族)、「어머니」(母)、「학교」(学校)などの単語の前には「」はあまり付けません。

代わりに、話し手が自分より目上でない人に対して、あるものや人が自分と親密な関係であることを表す「우리」(私たちの)という一人称の代名詞をよく付けます。

例えば「우리 선생님」(私たちの先生)、「우리 가족」(うちの家族)、「우리 엄마」(うちのお母さん)、「우리 」(我が家)というふうに表現します。

우리」には「共有する」という意味が含まれているからです。

もちろん「우리」の代わりに「」を使うことも文法的には間違いではありません。

しかし話の流れや状況に合わせて、どちらかを選んで使う必要があるでしょう。

우리 언니랑 동갑이네요.

うちのお姉ちゃんと同い年ですね。

「친구」の使い方の注意点

先ほども少し出てきましたが、「남자 친구」「여자 친구」という単語をお聞きになったことはありますか?

남자」は漢字で「男子」と書き、「男」という意味です。

しかし「남자 친구」にすれば「男友達」ではなく「boyfriend」つまり「彼氏」という意味になりますので要注意です。

同じように「여자」は漢字で「女子」と書き、「女」という意味です。

しかし「여자 친구」にすれば「女友達」ではなく「girlfriend」つまり「彼女」という意味になります。

「ただの友達」は「그냥 친구」といいます。

그냥」には「ただ」「なんとなく」「そのまま」という意味があります。

여자친구를 소개합니다.

僕の彼女を紹介します。

年上の友達

친구」には同じ年齢の人という意味合いもあるので、年齢が2歳以上離れている友達には使えません。

年上の友人は「친구」ではなく、家族のように「お兄さん」「お姉さん」と呼びます。

韓国語では「お兄さん」と「お姉さん」の言い方が、呼ぶ人の性別によって異なっています。

男性は年上の男性を「」(お兄さん)、年上の女性を「누나」(お姉さん)と呼びます。

女性は年上の男性を「오빠」(お兄さん)、年上の女性を「언니」(お姉さん)と呼びます。

これらを下の名前に付けて、呼ぶこともできます。

韓国人の名前の場合、最後の文字にパッチムがなければ、そのまま付けますが、最後の文字にパッチムがあれば「~」を付けます。

例えば、名前が「지훈」(ジフン)であれば「지훈이 오빠」(ジフンお兄ちゃん)となります。

また、他の人にその人の話をするときには、自分の実の兄や姉と区別するために「친하다」(親しい)や「알다」(知る)の現在連体形を付けて「친한 」(親しい兄さん)、「아는 누나」(知り合いのお姉さん)などと言います。

아는 언니한테 연락이 왔어요.

知り合いのお姉さんから連絡が来ました。

年下の友達

年下の友達の話を他の人にするときにも、家族のように「동생」(弟、妹)とします。

동생」には性別の区別はありません。

先ほどと同じように「친하다」(親しい)や「알다」(知る)の現在連体形を付けて、「친한 동생」(親しい弟分)、「아는 동생」(知り合いの妹分)などと言います。

職場や学校で知り合った年上や年下の友達

職場や学校で知り合った間柄なら、「선배」(先輩)や「후배」(後輩)も使えます。

後輩が先輩を呼ぶときは「~」(~様)を付けて「선배님」(先輩)と言うこともあります。

韓国は儒教の教えが根づいており、年齢による上下関係にとても厳しいので、しっかり覚えておきましょう。

まとめ

今回の記事では「友達」に関する韓国語表現についてご紹介しました。

韓国語で「友達」を表す韓国語は「친구」だけではありませんでしたね。

친한」(親しい)や「아는」(知り合いの)を「」「오빠」(お兄さん)、「누나」「언니」(お姉さん)、「동생」(弟、妹)の前に付けることもできました。

他にも「선배」(先輩)や「후배」(後輩)など様々な言い方があり、年齢や関係に応じて使い分ける必要がありましたね。

学んでいて、少し難しさを感じられたかもしれません。

しかし韓国語の勉強は、畑に種をまいて収穫の時を待つ農夫のような気持ちで行いましょう。

畑にまかれた種は目には見えません。

でも農夫は不安になったり疑ったりして、その度に種を掘り出したりはしないでしょう。

「よく育っているだろう」と信じて水をやり、刈り込みをしながら、収穫の時を楽しみに待ちます。

今、韓国語の勉強の種をまいたなら、もう不安になったり疑ったりしないで、ひたむきに水を注ぎ、刈り込みをしてみましょう!

あなたの韓国語の実力は目には見えませんが、あなたが水を注ぎ、刈り込みをした分だけ必ず成長するのですから。

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