日本語をハングルで書こう!50音対応ハングル一覧表&名前・地名表記のルール徹底解説

  1. 韓国語講座・勉強

【完全ガイド】日本語をハングルで書こう!50音対応ハングル一覧表&名前・地名表記のルール徹底解説

「好きなK-POPアイドルの名前をハングルで書きたい!」
「韓国人の友達に、自分の名前をハングルで伝えたい!」
「日本の地名って、韓国語ではどう表記するんだろう?」

韓国の文化に触れる中で、こんな風に思ったことはありませんか? 日本語をローマ字で書くように、日本語の音を韓国の文字である「ハングル」で表記したい場面は意外とたくさんあります。特に、人の名前や地名といった固有名詞は、そのままハングルで表記することが一般的です。

しかし、いざ書こうとすると、「『さとう』さんの『う』はどっちのウ?」、「『ちば』の『ち』ってどのハングル?」、「小さい『っ』や伸ばす音はどうするの?」など、様々な疑問が湧いてくるはずです。日本語と韓国語は文法構造が似ていると言われますが、音のシステムや表記ルールには違いがあり、単純に一対一で置き換えられるわけではありません。

この記事では、そんなあなたの疑問をすべて解消します! 日本人に馴染み深い「50音図(あいうえお表)」に対応するハングル表記を、濁音・半濁音・拗音も含めて完全網羅した一覧表を作成しました。さらに、日本語をハングルで正確に書くために絶対に押さえるべき5つの重要ルールを、豊富な具体例と共に徹底解説します。

この記事を読めば、あなたも自分の名前や好きな言葉を自信を持ってハングルで書けるようになります。ハングル文字に親しむ第一歩としても最適です。さあ、一緒にハングルで日本語を書く楽しさを体験しましょう!

日本のひらがな表と韓国のハングル表が並び、矢印で繋がっているイラスト

日本語の「あいうえお」とハングルの「ㄱㄴㄷ」を繋げて理解しよう!

目次

なぜ日本語をハングルで書く必要があるの?意外と多い活用シーン

「日本語をわざわざハングルで書くなんて、どんな時に使うの?」と思うかもしれません。しかし、実は様々な場面で日本語のハングル表記が役立ちます。具体的に見ていきましょう。

推しのK-POPアイドルの応援ボードを作りたい!

コンサートやイベントで欠かせない応援ボード(플랜카드 / プルレンカドゥ)。推しの名前をハングルで大きく書いてアピールしたいですよね! アイドルの本名だけでなく、ニックネームや、時には日本語のメッセージをハングルで書きたい場合もあるでしょう。正しい表記を知っていれば、心を込めた応援グッズが作れます。

韓国の友達にメッセージを送りたい・SNSで交流したい!

韓国人の友達ができたら、メッセージアプリ(カカオトークなど)やSNS(Instagram、Twitterなど)で交流する機会が増えます。自分の名前はもちろん、日本の流行語や、ちょっとした日本語のニュアンスをハングルで伝えたい時、正しい表記が役立ちます。相手が日本語を勉強中なら、日本語の単語をハングルで書いてあげるのも親切かもしれません。

韓国旅行で自分の名前を伝えたい・書きたい!

ホテルでのチェックイン、お店の予約、荷物の受け取りなど、旅行先で自分の名前を伝えたり書いたりする場面は意外と多いもの。パスポートのローマ字表記だけでなく、ハングルでも書けると、よりスムーズにコミュニケーションが取れることがあります。特に、発音が難しい名前の場合、ハングル表記を見せることで正確に伝わりやすくなります。

日本の地名や固有名詞を韓国語で表現したい!

韓国の人に日本の観光地を紹介したり、日本のニュースについて話したりする時、地名や人名、会社名などをハングルでどう言う(書く)のか知っていると便利です。「東京は도쿄(トキョ)」「大阪は오사카(オサカ)」のように、一般的な地名は韓国でも広く知られていますが、少しマイナーな地名や、自分の出身地などを伝えたい時に役立ちます。

韓国語学習の第一歩として、文字に親しみたい!

韓国語の勉強を始めたばかりの方にとって、ハングル文字は最初は記号のように見えるかもしれません。しかし、自分の名前や身近な日本語をハングルで書いてみることで、文字の形や組み合わせのルールに自然と親しむことができます。「あ」は「」、「か」は「카/가」…と対応させていく作業は、パズルを解くような楽しさがあり、学習のモチベーションアップにも繋がります。

ハングルの仕組み超入門:日本語表記を理解するための基礎知識

日本語をハングルで表記する前に、ハングルの基本的な仕組みを少しだけ知っておくと、理解がぐっと深まります。ここでは、最低限知っておきたい3つのポイントを簡単に解説します。

ハングルは”パーツ”の組み合わせ!子音と母音の基本を掴もう

ハングルは、一つ一つの文字が意味を持つ漢字とは異なり、日本語のひらがなやカタカナ、アルファベットのように、音を表す表音文字です。そして、最大の特徴は、子音を表すパーツ(子音字母)母音を表すパーツ(母音字母)を組み合わせて一つの文字(音節)を作ることです。

例えば、

  • 子音「ㄱ」(k/gの音) + 母音「ㅏ」(aの音) = 「」(ka/ga)
  • 子音「ㅅ」(sの音) + 母音「ㅗ」(oの音) = 「」(so)
  • 子音「ㄴ」(nの音) + 母音「ㅜ」(uの音) = 「」(nu)

このように、基本的には子音パーツと母音パーツを組み合わせて、一つの音(音節)を表すブロックのような文字を作ります。日本語の「あ(a)」「い(i)」「う(u)」「え(e)」「お(o)」のように母音だけで発音する場合は、発音しない無音の子音パーツ「ㅇ」を付けます。

  • 無音子音「ㅇ」 + 母音「ㅏ」(a) = 「」(a)
  • 無音子音「ㅇ」 + 母音「ㅣ」(i) = 「」(i)

この子音と母音の組み合わせが、ハングルの基本構造です。

ハングルの子音と母音、パッチムが組み合わさって文字を作る図解

子音と母音、そしてパッチムの組み合わせでハングルはできている!

日本語表記の鍵!「パッチム(받침)」って何?

ハングルを理解する上で、そして日本語を表記する上で非常に重要なのが「パッチム(받침)」の存在です。パッチムとは、子音パーツと母音パーツを組み合わせたブロックのに付け足される子音パーツのことです。これは、日本語でいう「ん」や小さい「っ」のような、音節の終わりに来る子音(終声子音)を表します。

例えば、

  • 子音「ㅅ」(s) + 母音「ㅗ」(o) + パッチム「ㄴ」(n) = 「」(son / 手)
  • 子音「ㅂ」(p/b) + 母音「ㅏ」(a) + パッチム「ㄱ」(k) = 「」(pak / パク – 姓)

日本語の「ん」や「っ」をハングルで表記する際には、このパッチムをうまく活用することになります。これが日本語表記の大きなポイントの一つです。

清音・濁音・半濁音・拗音 – 日本語の発音とハングルの関係性

日本語には「か」と「が」、「は」と「ば」と「ぱ」のように、清音・濁音・半濁音の区別があります。また、「きゃ」「しゅ」「ちょ」のような拗音もありますね。ハングルにも、これらの音に対応する文字や表記ルールが存在します。

  • 清音・濁音: ハングルには、息の強さで区別される「平音」「激音」「濃音」という子音のグループがあります。日本語の清音・濁音は、主にハングルの平音(ㄱ, ㄷ, ㅂ, ㅈ)と激音(ㅋ, ㅌ, ㅍ, ㅊ)で書き分けられますが、単語の中の位置によって同じハングル文字が清音になったり濁音になったりするルールがあり、これが日本語表記を少し複雑にしています。(後ほど詳しく解説します)
  • 半濁音(ぱぴぷぺぽ): ハングルの激音「ㅍ」(p)で表記します。
  • 拗音(きゃ、しゅ、など): ハングルには「ㅑ(ya)」「ㅠ(yu)」「ㅛ(yo)」といった、日本語の拗音に似た音を表す母音(複合母音)があり、これらを使って表記します。

これらの基本的な仕組みを頭に入れておくと、次のハングル一覧表や表記ルールがスムーズに理解できるはずです。

【永久保存版】日本語50音対応ハングル一覧表(早見表)

お待たせしました! 日本語の50音図(あ行~わ行、ん)に対応するハングル表記の一覧表です。濁音、半濁音、拗音は後のセクションで詳しく解説しますが、まずは基本となる清音の行を中心に見ていきましょう。特に注意が必要な箇所にはコメントを加えています。

※重要※
以下の表で、特に**カ行、タ行**において「語頭/語中」の区別があるのは、ハングルの**平音(ㄱ, ㄷ, ㅂ, ㅈ)**が単語の先頭(語頭)に来ると清音(k, t, p, ch)に近い発音になり、母音や一部の子音の後(語中・語尾)に来ると濁音(g, d, b, j)に近い発音になるというルールがあるためです。日本語をハングル表記する際は、基本的に日本語の発音に忠実に書くため、このルールを考慮する必要があります。(詳しくは後述のルール解説で!)

あ段 い段 う段 え段 お段
あ行 あ・ア
(a)
い・イ
(i)
う・ウ
(u)
え・エ
(e)
お・オ
(o)
か行 か・カ
(ka) [語頭] (ga) [語中]
き・キ
(ki) [語頭] (gi) [語中]
く・ク
(ku) [語頭] (gu) [語中]
け・ケ
(ke) [語頭] (ge) [語中]
こ・コ
(ko) [語頭] (go) [語中]
さ行 さ・サ
(sa)
し・シ
(shi)
す・ス
(su) ※母音注意
せ・セ
(se)
そ・ソ
(so)
た行 た・タ
(ta) [語頭] (da) [語中]
ち・チ
(chi) ※語頭注意
つ・ツ
(tsu) ※濃音/母音注意
て・テ
(te) [語頭] (de) [語中]
と・ト
(to) [語頭] (do) [語中]
な行 な・ナ
(na)
に・ニ
(ni)
ぬ・ヌ
(nu)
ね・ネ
(ne)
の・ノ
(no)
は行 は・ハ
(ha)
ひ・ヒ
(hi)
ふ・フ
(hu)
へ・ヘ
(he)
ほ・ホ
(ho)
ま行 ま・マ
(ma)
み・ミ
(mi)
む・ム
(mu)
め・メ
(me)
も・モ
(mo)
や行 や・ヤ
(ya)
ゆ・ユ
(yu)
よ・ヨ
(yo)
ら行 ら・ラ
(ra/la)
り・リ
(ri/li)
る・ル
(ru/lu)
れ・レ
(re/le)
ろ・ロ
(ro/lo)
わ行 わ・ワ
(wa)
を・ヲ
(o)
ん・ン
(n) ※パッチムとして使用

補足事項:

  • か行・た行:語頭では激音(ㅋ, ㅌ)または平音(ㄱ, ㄷ)を使い清音で発音されるように、語中では平音(ㄱ, ㄷ)を使い濁音で発音されるように表記するのが一般的です(ルール4で詳述)。
  • さ行:「す(su)」の母音は「ㅜ(u)」ではなく「ㅡ(eu)」を使います。これはハングルの発音体系に基づく慣例です。
  • た行:「ち(chi)」は激音「ㅊ」で「」と書くのが基本です。「つ(tsu)」は濃音「ㅆ」と母音「ㅡ」を使い「」と書きます。これらは日本語の発音に最も近いとされるハングルです。語中の「ち」「つ」の扱いは後述します。
  • わ行:「ゐ」「ゑ」は現代日本語では使われないため、省略しています。「を」は「お」と同じく「」で表記します。
  • :常にパッチムの「」で表記します(ルール2で詳述)。

まずはこの基本表を眺めて、日本語の音がどのハングルに対応するのか、大まかなイメージを掴んでみてください。

点々(濁音)と丸(半濁音)も完璧!ハングル表記マスター

次に、日本語の濁音(がぎぐげご、ざじずぜぞ など)と半濁音(ぱぴぷぺぽ)のハングル表記を見ていきましょう。

あ段 い段 う段 え段 お段
が行 が・ガ
(ga)
ぎ・ギ
(gi)
ぐ・グ
(gu)
げ・ゲ
(ge)
ご・ゴ
(go)
ざ行 ざ・ザ
(ja)
じ・ジ
(ji)
ず・ズ
(jeu) ※母音注意
ぜ・ゼ
(je)
ぞ・ゾ
(jo)
だ行 だ・ダ
(da)
ぢ・ヂ
(ji)
づ・ヅ
(jeu) ※母音注意
で・デ
(de)
ど・ド
(do)
ば行 ば・バ
(ba)
び・ビ
(bi)
ぶ・ブ
(bu)
べ・ベ
(be)
ぼ・ボ
(bo)
ぱ行 ぱ・パ
(pa)
ぴ・ピ
(pi)
ぷ・プ
(pu)
ぺ・ペ
(pe)
ぽ・ポ
(po)

補足事項:

  • が行・だ行:基本的にはハングルの平音「ㄱ」「ㄷ」を使って表記します。これは、前述の通り、語中ではこれらの音が自然と濁るためです。語頭に来る「が」「だ」も通常は「」「」と書きます(例:がんだむ→간담)。
  • ざ行:平音「ㅈ」を使って表記します。「じ(ji)」は「」、「ず(zu)」は「す(su)」と同様に母音「ㅡ」を使って「(jeu)」と書くのが一般的です。
  • だ行:「ぢ」「づ」は現代日本語では「じ」「ず」とほぼ同じ発音のため、ハングル表記も「」「」で代用します。
  • ば行:平音「ㅂ」を使って表記します。
  • ぱ行:激音「ㅍ」を使って表記します。ハングルの激音は息を強く出す音で、日本語の半濁音に近いとされています。

これで濁音・半濁音もカバーできましたね!

小さい「ゃ」「ゅ」「ょ」(拗音)のハングル表記完全ガイド

日本語の「きゃ」「しゅ」「ちょ」のような拗音は、ハングルの複合母音を使って表記します。

拗音の基本:複合母音「ㅑ(ya)」「ㅠ(yu)」「ㅛ(yo)」を使おう!

ハングルには「ㅏ(a)」「ㅜ(u)」「ㅗ(o)」などの基本母音に短い「ㅣ(i)」の音([j]の音)が加わった「(ya)」「(yu)」「(yo)」という複合母音があります。これらと子音を組み合わせることで、日本語の拗音に近い音を表すことができます。

それでは、各行の拗音表記を見ていきましょう。ここでも語頭・語中の区別が必要な行があります。

ゃ (ya) ゅ (yu) ょ (yo)
か行
拗音
きゃ・キャ
(kya) [語頭] (gya) [語中]
きゅ・キュ
(kyu) [語頭] (gyu) [語中]
きょ・キョ
(kyo) [語頭] (gyo) [語中]
さ行
拗音
しゃ・シャ
(sha)
しゅ・シュ
(shu)
しょ・ショ
(sho)
た行
拗音
ちゃ・チャ
(cha) ※語頭注意
ちゅ・チュ
(chu) ※語頭注意
ちょ・チョ
(cho) ※語頭注意
な行
拗音
にゃ・ニャ
(nya)
にゅ・ニュ
(nyu)
にょ・ニョ
(nyo)
は行
拗音
ひゃ・ヒャ
(hya)
ひゅ・ヒュ
(hyu)
ひょ・ヒョ
(hyo)
ま行
拗音
みゃ・ミャ
(mya)
みゅ・ミュ
(myu)
みょ・ミョ
(myo)
ら行
拗音
りゃ・リャ
(rya/lya)
りゅ・リュ
(ryu/lyu)
りょ・リョ
(ryo/lyo)
が行
拗音
ぎゃ・ギャ
(gya)
ぎゅ・ギュ
(gyu)
ぎょ・ギョ
(gyo)
ざ行
拗音
じゃ・ジャ
(ja)
じゅ・ジュ
(ju)
じょ・ジョ
(jo)
だ行
拗音
※「ぢゃ・ぢゅ・ぢょ」は現代日本語では使われないため、「じゃ・じゅ・じょ」と同じ「자/주/조」で表記。
ば行
拗音
びゃ・ビャ
(bya)
びゅ・ビュ
(byu)
びょ・ビョ
(byo)
ぱ行
拗音
ぴゃ・ピャ
(pya)
ぴゅ・ピュ
(pyu)
ぴょ・ピョ
(pyo)

補足事項:

  • か行拗音:清音と同様に、語頭では激音「ㅋ」を、語中では平音「ㄱ」を使って表記します。
  • た行拗音:「ちゃ・ちゅ・ちょ」は激音「ㅊ」で「차/추/초」と書くのが基本です。語中に来た場合でも、通常は濁らせず「차/추/초」と書くことが多いですが、場合によっては「자/주/조」と書かれることもあります(例:お茶→오차)。
  • ざ行拗音:「じゃ・じゅ・じょ」は平音「ㅈ」を使って「자/주/조」と表記します。

これで、日本語のほぼすべての音に対応するハングル表記が出揃いました! 次は、実際に単語を書く際に注意すべき重要なルールを見ていきましょう。

これだけは押さえて!日本語ハングル表記の重要ルール5選【徹底解説】

一覧表でハングルの対応が分かっても、それだけでは正しく日本語を表記できません。特に注意すべき5つのルールがあります。具体例をたくさん見ながら、一つずつ確実にマスターしましょう!

ルール1:母音「う/お」の選択 – 基本は「ㅜ/ㅗ」、例外は「ㅡ」を使う「스/즈/쓰」!

日本語の「う」段の音(うくすつぬ…)と「お」段の音(おこそとの…)をハングルにする際、母音の選択に少し注意が必要です。

  • 「う」段の母音:基本的にはハングルの母音「ㅜ (u)」を使います。
    • く→쿠/구, ぬ→누, ふ→후, む→무, ゆ→유, る→루
  • 「お」段の母音:基本的にはハングルの母音「ㅗ (o)」を使います。
    • こ→코/고, そ→소, と→토/도, の→노, ほ→호, も→모, よ→요, ろ→로
  • 例外:「す」「ず」「つ」「づ」:これらの音は、母音「ㅡ (eu)」を使って表記します。これは「ㅜ(u)」よりも「ㅡ(eu)」の方が日本語の発音に近いとされるため、慣例的に用いられています。
    • す→ (seu) (수 su ではない)
    • ず→ (jeu) (주 ju ではない、「じゅ」の意味になる)
    • つ→ (sseu) (추 chu ではない、「ちゅ」の意味になる)
    • づ→ (jeu) (「ず」と同じ表記)

例:「すずき (suzuki)」 → 스즈키 (seu-jeu-ki)
例:「まつむら (matsumura)」 → 마쓰무라 (ma-sseu-mu-ra)

この「」の使い方はしっかり覚えておきましょう。

ルール2:撥音「ん」の表記 – すべてパッチム「」で統一!(例: しんかんせん→신칸센)

日本語の「ん」は、後に続く音によって発音が微妙に変化します(例:「しんぶん」の「ん」[m]、「さんぽ」の「ん」[m]、「かんたん」の「ん」[n]、「あんがい」の「ん」[ŋ])。韓国語のパッチムにも「ㄴ(n)」「ㅁ(m)」「ㅇ(ng)」があり、それぞれ異なる発音を持ちますが、**日本語の「ん」をハングルで表記する場合は、発音の違いに関わらず、原則としてすべてパッチム「(n)」で統一します。**

  • しんじゅく (Shinjuku) → 신주쿠 (Shin-ju-ku) (実際の「ん」は[n]に近い)
  • かんさい (Kansai) → 간사이 (Gan-sa-i) (実際の「ん」は[n]に近い)
  • ほんま (Homma) → 혼마 (Hon-ma) (実際の「ん」は[m]に近いが、ㄴで書く)
  • ぐんま (Gumma) → 군마 (Gun-ma) (実際の「ん」は[m]に近いが、ㄴで書く)
  • あんどう (Andō) → 안도 (An-do) (実際の「ん」は[n]に近い)
  • てんぷら (Tempura) → 덴푸라 (Den-pu-ra) (実際の「ん」は[m]に近いが、ㄴで書く。タ行の前なので「테」ではなく「데」)

これは非常に重要なルールです。「ん」が出てきたら、迷わず直前のハングル文字の下にパッチム「」を付けましょう。

ルール3:促音「っ」の表記 – パッチム「」で表現!(例: さっぽろ→삿포로)

日本語の小さい「っ」(促音)は、息を詰まらせる音ですが、これをハングルで表記する際には、原則として**直前のハングル文字の下にパッチム「(s)」を付けます。** パッチムの「ㅅ」は、後ろに特定の子音が続く場合、発音上、詰まる音([t]のような内破音)になるため、日本語の促音の代用として使われます。

  • さっぽろ (Sapporo) → 삿포로 (Sat-po-ro)
  • ほっかいどう (Hokkaidō) → 홋카이도 (Hot-ka-i-do) (カ行が続くので語頭扱いで「카」)
  • べっぷ (Beppu) → 벳푸 (Bet-pu)
  • とっとり (Tottori) → 돗토리 (Dot-to-ri) (タ行が続くので語頭扱いで「토」)
  • きって (Kitte) → 깃테 (Git-te) (タ行が続くので語頭扱いで「테」)
  • いっせい (Issei) → 잇세이 (It-se-i)

「ん」の「」パッチムと、「っ」の「」パッチムは、日本語表記の二大パッチム活用ルールとして、セットで覚えましょう。

ルール4:語頭の清濁ルール – カ行・タ行・チャ行は語頭で激音/濃音に!(例: たなか→다나카 ×, 타나카 ○)

これが最も複雑で、間違いやすいルールかもしれません。ハングルの平音「ㄱ(k/g)」「ㄷ(t/d)」「ㅂ(p/b)」「ㅈ(ch/j)」は、単語のどこに来るかで発音が変わるという性質があります。

  • 語頭(単語の先頭):清音(k, t, p, ch)に近い、やや息の漏れる音。
  • 語中(母音やㄴ,ㄹ,ㅁ,ㅇパッチムの後):濁音(g, d, b, j)に近い、響く音。

このハングルの性質のため、日本語をハングルで表記する際には、日本語の発音(清音か濁音か)を維持するために、ハングル文字を使い分ける必要があります。

原則:

  • 語頭の「か・き・く・け・こ」 → 激音「ㅋ」を使い、카/키/쿠/케/코 と書く。(例:かわさき→가와사키 ×, 카와사키 ○)
  • 語中の「か・き・く・け・こ」 → 日本語で清音なら激音「ㅋ」で카/키/쿠/케/코、濁音なら平音「ㄱ」で가/기/구/게/고と書くのが基本。(例:ふくおか (Fukuoka) → 후쿠오카 (Hu-ku-o-ka)、はせがわ (Hasegawa) → 하세가와 (Ha-se-ga-wa))※ただし人名など固有名詞では語中でも清音を激音で書くことが多い。
  • 語頭の「た・て・と」 → 激音「ㅌ」を使い、타/테/토 と書く。(例:たなか→다나카 ×, 타나카 ○)
  • 語中の「た・て・と」 → 日本語で清音なら激音「ㅌ」で타/테/토、濁音なら平音「ㄷ」で다/데/도と書くのが基本。(例:いたばし (Itabashi) → 이타바시 (I-ta-ba-shi)、やまだ (Yamada) → 야마다 (Ya-ma-da))※ただし人名など固有名詞では語中でも清音を激音で書くことが多い。
  • 語頭の「ち」「つ」 → 激音「ㅊ」/濃音「ㅆ」を使い、치/쓰 と書く。(例:ちば→지바 ×, 치바 ○)
  • 語中の「ち」「つ」 → 基本的に語頭と同じく치/쓰で書くことが多い。(例:はちおうじ (Hachiōji) → 하치오지 (Ha-chi-o-ji)、まつど (Matsudo) → 마쓰도 (Ma-sseu-do))
  • 濁音(が・だ・ざ・ば行) → 基本的に語頭・語中に関わらず平音「ㄱ/ㄷ/ㅈ/ㅂ」で書く。(例:がんだむ→간담, ざま→자마
  • 促音「っ」の後 → 促音の後のカ行、タ行、パ行、チャ行は、語頭と同様に激音/濃音で表記する傾向があります。(例:さっぽろ→삿로, とっとり→돗리)

このルールは非常にややこしいですが、「語頭の清音カ・タ行は息を強く出す激音(ㅋ,ㅌ)で書く」と覚えておくと、多くのケースに対応できます。

ルール5:長音「ー」は表記しない! – シンプル is ベスト!(例: とうきょう→도쿄)

日本語には「ラーメン(rāmen)」「コーヒー(kōhī)」「とうきょう(Tōkyō)」「おおさか(Ōsaka)」のように、母音を伸ばして発音する長音(長母音)がたくさんあります。カタカナでは「ー」で表記したり、ひらがなでは「う」や「お」を添えて表したりしますね。

しかし、**日本語をハングルで表記する場合、この長音は原則として表記しません。** 短く発音する母音と同じように書きます。

「とうきょう」を「도쿄」、「おおさか」を「오사카」と書く正しい例と、「도우쿄우」「오오사카」という誤った例を比較する図解

日本語の伸ばす音「ー」は、ハングルでは書かないのがルール!

  • とうきょう (Tōkyō) → 도쿄 (Do-kyo) (도우쿄우 ではない)
  • おおさか (Ōsaka) → 오사카 (O-sa-ka) (오오사카 ではない)
  • きょうと (Kyōto) → 교토 (Gyo-to) (쿄우토 ではない)
  • さとう (Satō) → 사토 (Sa-to) (사토우 ではない)
  • ゆうき (Yūki) → 유키 (Yu-ki) (유우키 ではない)
  • ラーメン (Rāmen) → 라멘 (Ra-men) (라아멘 ではない)
  • コーヒー (Kōhī) → 커피 (Keo-pi) (※これは外来語の韓国語読みですが、長音は反映されません)

これは英語の名前をカタカナ表記する際に長音をどうするか(例:Peter→ピーター)とは逆の考え方で、ハングルでは基本的に省略します。このルールを知らないと、つい「う」や「お」を足して書いてしまいがちなので注意しましょう。

以上5つのルールをマスターすれば、かなり正確に日本語をハングルで表記できるようになります!

実践チャレンジ!あなたの名前や推しの名前をハングルで書いてみよう

さあ、いよいよ実践です! ここまで学んだ一覧表と5つのルールを使って、実際に日本語の名前や地名をハングルに変換してみましょう。

ステップ1:日本語の発音をひらがな/カタカナで正確に把握する

まず、ハングルにしたい日本語の単語を、ひらがなまたはカタカナで一音ずつ正確に書き出します。特に長音や促音、拗音が含まれる場合は、それらを意識して分解します。

例:「さとう ゆうこ」 → さ・と・う・ゆ・う・こ
例:「ほっかいどう」 → ほ・っ・か・い・ど・う

ステップ2:一音ずつ、一覧表とルールを照合してハングルに変換

次に、分解した一音ずつについて、ハングル一覧表を参照し、対応するハングルを探します。その際、5つの重要ルールを必ずチェックします。

  • 母音「う/お」は適切か?(「す/ず/つ」は「」を使う)
  • 「ん」はパッチム「」で書けているか?
  • 「っ」はパッチム「」で書けているか?
  • カ行・タ行・チャ行は語頭か語中か?清濁は合っているか?(語頭は激音/濃音)
  • 長音(伸ばす音)は省略できているか?

例:「さとう ゆうこ」 (Sa-tō Yū-ko)

  1. 「さ」→ (sa)
  2. 「と」→ (to) [ルール4: 語頭ではないが名前なので清音維持で토]
  3. 「う」→ 長音なので省略 (ルール5)
  4. 「ゆ」→ (yu)
  5. 「う」→ 長音なので省略 (ルール5)
  6. 「こ」→ (ko) [ルール4: 語頭ではないが名前なので清音維持で코]

→ 組み合わせると: 사토 유코 (Sato Yuko)

例:「ほっかいどう」 (Hok-kai-dō)

  1. 「ほ」→ (ho)
  2. 「っ」→ 直前の「호」にパッチム「」を追加 → (hot) (ルール3)
  3. 「か」→ 促音「っ」の後なので語頭扱い → (ka) (ルール4)
  4. 「い」→ (i)
  5. 「ど」→ 濁音なので (do)
  6. 「う」→ 長音なので省略 (ルール5)

→ 組み合わせると: 홋카이도 (Hokkaido)

ステップ3:よくある日本人の名前変換例

練習として、日本の多い苗字や名前をハングルに変換してみましょう。(一般的な表記例)

  • 佐藤 (さとう) → 사토 (Sato)
  • 鈴木 (すずき) → 스즈키 (Suzuki)
  • 高橋 (たかはし) → 타카하시 (Takahashi)
  • 田中 (たなか) → 타나카 (Tanaka)
  • 渡辺 (わたなべ) → 와타나베 (Watanabe)
  • 伊藤 (いとう) → 이토 (Ito)
  • 山本 (やまもと) → 야마모토 (Yamamoto)
  • 中村 (なかむら) → 나카무라 (Nakamura)
  • 小林 (こばやし) → 코바야시 (Kobayashi)
  • 加藤 (かとう) → 카토 (Kato)
  • 吉田 (よしだ) → 요시다 (Yoshida)
  • 山田 (やまだ) → 야마다 (Yamada)
  • 佐々木 (ささき) → 사사키 (Sasaki)
  • 山口 (やまぐち) → 야마구치 (Yamaguchi)
  • 松本 (まつもと) → 마쓰모토 (Matsumoto)
  • 井上 (いのうえ) → 이노우에 (Inoue)
  • 木村 (きむら) → 키무라 (Kimura)
  • 林 (はやし) → 하야시 (Hayashi)
  • 斎藤 (さいとう) → 사이토 (Saito)
  • 清水 (しみず) → 시미즈 (Shimizu)
  • 山崎 (やまざき) → 야마자키 (Yamazaki)
  • 阿部 (あべ) → 아베 (Abe)
  • 森 (もり) → 모리 (Mori)
  • 池田 (いけだ) → 이케다 (Ikeda)
  • 橋本 (はしもと) → 하시모토 (Hashimoto)
  • 石川 (いしかわ) → 이시카와 (Ishikawa)
  • 山下 (やました) → 야마시타 (Yamashita)
  • 小川 (おがわ) → 오가와 (Ogawa)
  • 石井 (いしい) → 이시이 (Ishii)
  • 長谷川 (はせがわ) → 하세가와 (Hasegawa)
  • 岡田 (おかだ) → 오카다 (Okada)
  • 後藤 (ごとう) → 고토 (Goto)
  • 近藤 (こんどう) → 곤도 (Kondo)
  • 村上 (むらかみ) → 무라카미 (Murakami)
  • 遠藤 (えんどう) → 엔도 (Endo)
  • 青木 (あおき) → 아오키 (Aoki)
  • 藤田 (ふじた) → 후지타 (Fujita)
  • 西村 (にしむら) → 니시무라 (Nishimura)
  • 三浦 (みうら) → 미우라 (Miura)
  • 岡本 (おかもと) → 오카모토 (Okamoto)
  • 松田 (まつだ) → 마쓰다 (Matsuda)
  • 中川 (なかがわ) → 나카가와 (Nakagawa)
  • 前田 (まえだ) → 마에다 (Maeda)
  • 原田 (はらだ) → 하라다 (Harada)
  • 藤井 (ふじい) → 후지이 (Fujii)
  • 小野 (おの) → 오노 (Ono)
  • 竹内 (たけうち) → 타케우치 (Takeuchi)
  • 金子 (かねこ) → 카네코 (Kaneko)
  • 中山 (なかやま) → 나카야마 (Nakayama)
  • 石田 (いしだ) → 이시다 (Ishida)
  • 和田 (わだ) → 와다 (Wada)

※名前のハングル表記は、本人が使用している表記があればそれが優先されます。上記は一般的な変換例です。

ステップ4:日本の都道府県・都市名変換例

次に、日本の地名の例を見てみましょう。

  • 東京 (とうきょう) → 도쿄 (Tokyo)
  • 大阪 (おおさか) → 오사카 (Osaka)
  • 京都 (きょうと) → 교토 (Kyoto)
  • 福岡 (ふくおか) → 후쿠오카 (Fukuoka)
  • 北海道 (ほっかいどう) → 홋카이도 (Hokkaido)
  • 沖縄 (おきなわ) → 오키나와 (Okinawa)
  • 名古屋 (なごや) → 나고야 (Nagoya)
  • 横浜 (よこはま) → 요코하마 (Yokohama)
  • 千葉 (ちば) → 치바 (Chiba)
  • 埼玉 (さいたま) → 사이타마 (Saitama)
  • 神奈川 (かながわ) → 가나가와 (Kanagawa)
  • 愛知 (あいち) → 아이치 (Aichi)
  • 静岡 (しずおか) → 시즈오카 (Shizuoka)
  • 広島 (ひろしま) → 히로시마 (Hiroshima)
  • 仙台 (せんだい) → 센다이 (Sendai)
  • 札幌 (さっぽろ) → 삿포로 (Sapporo)
  • 神戸 (こうべ) → 고베 (Kobe)
  • 奈良 (なら) → 나라 (Nara)
  • 長崎 (ながさき) → 나가사키 (Nagasaki)
  • 熊本 (くまもと) → 구마모토 (Kumamoto)

【応用編】外来語(英語など)由来の日本語名をハングルにするコツ

「マイケル」「ジョン」「サラ」のような外来語由来の名前をハングルにする場合は、少し注意が必要です。元の言語(英語など)の発音に近いハングル表記がすでに韓国で定着している場合があるためです。

基本的には日本語のカタカナ表記を基にハングルに変換しますが、より自然な表記にするには、元の言語の発音を考慮するか、韓国で一般的に使われている表記を調べるのがおすすめです。

  • マイケル (Maikeru / Michael) → 마이클 (Ma-i-keul) (英語のMichaelに近い表記)
  • ジョン (Jon / John) → (Jon)
  • サラ (Sara / Sarah) → 사라 (Sa-ra)
  • クリス (Kurisu / Chris) → 크리스 (Keu-ri-seu)
  • マリア (Maria / Maria) → 마리아 (Ma-ri-a)

困ったときは、オンラインの翻訳ツールや、韓国のポータルサイトで検索してみると、一般的な表記が見つかることがあります。

便利ツール?それとも注意が必要?ハングル変換アプリ・サイト活用術

「ルールが多くて難しい…」「もっと手軽に変換したい!」という方のために、日本語をハングルに自動で変換してくれるオンラインツールやスマートフォンアプリも存在します。

主要なオンライン変換ツールとアプリの紹介

(※ここでは特定のツール名を挙げることは避けますが、検索エンジンで「日本語 ハングル 変換」「名前 ハングル 変換」などで検索すると、様々なウェブサイトやアプリが見つかります。)

これらのツールは、日本語を入力するだけで自動的にハングル表記候補を出してくれるため、非常に便利です。

ツールのメリット・デメリットと限界

  • メリット:
    • 手軽でスピーディーに変換候補が得られる。
    • ハングル入力に慣れていなくても使える。
    • 複数の候補を出してくれる場合があり、比較検討できる。
  • デメリット・限界:
    • 変換精度はツールによって異なり、必ずしも完璧ではない。
    • 特に、本記事で解説したような細かい表記ルール(語頭の清濁、長音省略など)が正確に反映されない場合がある。
    • 固有名詞の一般的な表記や、微妙なニュアンスまでは考慮されないことが多い。
    • 外来語由来の名前などは、不自然な表記になる可能性がある。

ツール結果を鵜呑みにしない!ルールに基づいた自己チェックの重要性

自動変換ツールはあくまで補助的なものとして活用し、**出てきた結果を鵜呑みにしない**ことが重要です。変換結果を見たら、必ずこの記事で学んだ5つの重要ルールに照らし合わせて、

  • 長音は省略されているか?
  • 「ん」は「」パッチムになっているか?
  • 「っ」は「」パッチムになっているか?
  • カ行・タ行・チャ行の語頭/語中の清濁は適切か?
  • 「す/ず/つ」の母音は「」になっているか?

などを**自分でチェックする癖**をつけましょう。ルールを理解した上でツールを使えば、効率的に正しい表記にたどり着くことができます。

まとめ:楽しみながらマスター!ハングルで日本語を書く世界へようこそ

日本語の50音をハングルで表記する方法、いかがでしたか? 一覧表と5つの重要ルールを理解すれば、思ったよりも簡単に、そして正確に日本語をハングルで書けるようになることがお分かりいただけたかと思います。

ポイントをおさらいしましょう。

  1. ハングルの基本構造(子音+母音+パッチム)を理解する。
  2. 50音対応ハングル一覧表で基本の対応を確認する。
  3. 重要ルール5選(母音選択、ん→ㄴ、っ→ㅅ、語頭清濁、長音省略)を確実に適用する。
  4. 濁音・半濁音・拗音の表記もマスターする。
  5. 実践あるのみ! 自分の名前や好きな言葉で練習する。
  6. 変換ツールは補助的に使い、必ず自分でルールチェックする。

最初は少し戸惑うかもしれませんが、パズルを解くような感覚で楽しみながら練習してみてください。自分の名前がハングルで書けた時、推しの名前をボードに書けた時、韓国の友達にメッセージが通じた時、きっと大きな喜びを感じるはずです。

ハングルで日本語を書くことは、韓国語や韓国文化への興味をさらに深める素晴らしいきっかけになります。ぜひ、今日からチャレンジしてみてください!

Q&A:日本語のハングル表記に関するよくある質問

Q1: 名前を書くとき、漢字はどうすればいいですか?
A1: ハングルは表音文字なので、漢字を直接ハングルに変換することはできません。名前をハングルで書く場合は、漢字の「読み方(発音)」をハングルで表記します。例えば、「田中(Tanaka)」さんは「다나카」ではなく、ルールに従って「타나카(Tanaka)」と読み方を表記します。
Q2: 長音ルールで「さとう」は「사토」になるとのことですが、「佐藤」さんの名刺などで「사토우」と書かれているのを見たことがあります。どちらが正しいのですか?
A2: 外国語の固有名詞表記に関する韓国の公式なガイドライン(外来語表記法)では、日本語の長音は表記しないのが原則です。そのため、ニュース報道や教科書などでは「사토」のように表記されます。しかし、個人の名前などでは、本人の希望や慣習により、長音を意識して「사토우」のように表記するケースも存在します。どちらが絶対的に正しいというよりは、公式ルールと実際の慣用表記の違いがあると理解すると良いでしょう。迷ったら、まずはルール通り長音を省略した「사토」で書くのが基本です。
Q3: カ行・タ行の語頭/語中のルールが難しいです。もっと簡単な覚え方はありますか?
A3: 最も重要なのは「語頭の清音(か、た、など)は息を強く出すハングル(ㅋ, ㅌ, ㅊ)で書く」という点です。これをまず覚えましょう。語中の音は、濁っている場合(例:やまだ→야마다)は平音(ㄱ, ㄷ, ㅂ, ㅈ)を使い、濁っていない清音の場合(例:ふくおか→후쿠오카)も、最近では清音の激音(ㅋ, ㅌ, ㅍ, ㅊ)で表記することも増えています。迷ったら、まずは語頭のルールをしっかり適用することを意識してみてください。
Q4: 小さい「ぇ」や「ぉ」(例:チェ、フォ)などはどう書けばいいですか?
A4: 日本語の比較的新しい発音や外来語に含まれるこれらの音に対応する標準的なハングル表記は確立されていません。一般的には、近い音で代用することが多いです。

  • 「チェ (che)」→「 (che)」で代用することが多い。
  • 「フォ (fo)」→ ハングルに[f]の音がないため、「 (ho)」や「 (po)」で代用したり、「 (hweo)」のような特殊な組み合わせを使うこともあります。例:フォーク→포크 (pokeu)

これらはケースバイケースで、一般的な韓国での外来語表記を参考にするのが良いでしょう。

Q5: 自分の名前の正しいハングル表記を知りたいのですが、どうすれば確実ですか?
A5: 最も確実なのは、韓国語ネイティブの友人や先生に確認してもらうことです。また、もし公式な書類などで使用する場合は、パスポートのローマ字表記を基に、外来語表記のルールに詳しい専門家(翻訳家など)に相談するのも一つの方法です。一般的な用途であれば、この記事のルールに従って自分で変換し、オンラインツールなどで他の表記例と比較検討するのが現実的でしょう。
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ソヨン (서연) この記事を書いた人

講師歴20年超、ソウル出身のネイティブスピーカー。延世大学卒業後、明治大学で学ぶ。大阪朱友外語学院、アイザック外国語学校、龍谷大学外国語文化センター等での豊富な講師経験に加え、同時通訳経験も有する。
ネイティブならではの綺麗な標準語の発音指導。初級からビジネス、通訳レベルまで、学習者のレベルと目標に合わせた体系的かつ実践的なレッスン構築。
長年の指導経験に基づき、多くの学習者を目標達成(試験合格、流暢な会話力習得など)に導く。「使える」韓国語を確実に習得させる指導力に定評がある。