韓国のおばさん「アジュンマ」の年齢層

    1. 韓国語単語・意味

    「アジュンマ」という言葉をご存知ですか?韓国では聞く機会が多い言葉です。

    おばさんという意味の「アジュンマ」。今回は「アジュンマ・おばさんって何歳ぐらい?」について語ってみようと思います。間違って使うと危険なので注意してくださいね。

    韓国のおばさん「アジュンマ」の年齢層

    アジュンマの意味

    日本では?

    一般的に「アジュンマ」(아줌마)を日本語にすると「おばさん・おばちゃん」となりますが、日本の「おばさん・おばちゃん」のイメージはどうですか?果たして何歳くらいの印象でしょうか。

    「アラフォー・アラフィフ」なんていう言葉や「美魔女」という言葉もあったりして、「おばさん・おばちゃん」と直接的な表現はあまり使わなくなってきているような気がします。

    日本だと、「おばさん・おばちゃん=年をとって見える・見た目年齢を表す言葉」なのかなとも思います。

    韓国では?

    一方、韓国の「アジュンマ」はどうでしょうか?

    お店や街中なんかでも、「アジュンマ~これください」「アジュンマ!これいくら?」「アジュンマ!」と、気軽に使っている様子が見て取れます。韓国ドラマを見ていても、「アジュンマ」と会話に出てくる頻度は多いのではないでしょうか?

    これも、あくまでも私の意見ですが、韓国では年齢問わず、ある程度年を重ねた既婚者に対して「アジュンマ」と言っているイメージがあります。

    また、韓国では、家族の呼び方に決まりがあるので、それ以外の既婚女性に対して使っているようです。

    文化の違いと言葉の意味

    私が韓国語を勉強し始めた頃、韓国人の私よりも若い友達に「アジュンマと呼ばないでね」と言ったことがあります。

    「どうして?」と聞かれたときには、「おばちゃんだと思いたくないし、思われたくない」と答えました。

    後々、日本と韓国との文化の違いがわかり、今では「アジュンマ」と呼ばれても、特に気にしていません。当時は「おばさん・おばちゃん」を日本のイメージで考えていたことに反省しました。

    また、外国語を学ぶときには、相手の国の文化や習慣を覚えることが、本当に重要なんだと実感した瞬間でした。

    しかし母親世代と呼ぶには微妙な、まだ年齢が若めの方に対して「アジュンマ」と呼ぶのは気分を悪くさせてしまこともあります。やめておいた方がいい場合もあるので注意しましょう。

    言語の奥深さ

    言語とは奥が深いもの。実際に現地ではどのように使われているのか理解し、正しく覚えることがとても大切です。

    また「スラング」や「ネット用語」などは、ある程度理解できてから使うことをオススメします。なぜなら、一歩間違えると「悪口」になることもあるからです。

    「口はわざわいのもと」という言葉もあるように、自ら災いを招くことはないので、覚えたからといって安易に使うことは避けたほうがよいでしょう。

    話が飛びましたが、「アジュンマ」に対する日本のイメージと韓国のイメージが違う、ということは覚えておいて損はありません。

    会話

    それでは、「アジュンマ」が実際に登場する会話文を見てみましょう。

    : 아줌마, 삼겹살이랑 냉면 주세요.

    おばさん。サムギョプサルと冷麺ください。

    : 냉면은 양념냉면?물냉면?

    冷麺はヤンニョム冷麺?水冷麺?

    :그럼 양념냉면 주세요.조금 시간이 지난 후에 해도 됩니다.

    じゃあヤンニョム冷麺ください。少し時間が経ってからで良いです。

    : 네, 잠시만요~

    はい、ちょっと待ってね~

    韓国人同士が食堂でよく話す内容ですので、難しいかもしれませんが理解しておくと面白いです。サムギョプサルと冷麺の組み合わせは最高!

    老人が木製のポーチに座り、隣には白い小さな犬がいて、二人とも静かな雰囲気を楽しんでいます。犬はリードにつながれており、老人は杖を横に持っています。背景には韓国の伝統的な木製のドアがあり、穏やかな風景に彩りを添えています。

    男・女・アジュンマ

    「美女たちのおしゃべり」という韓国のテレビ番組で、「韓国には3つの性別がある」という話が出て、スタジオの観客のどよめきを誘ったことがありました。いったいどういう意味なのでしょうか?

    3つの性別とは、男・女・そしてアジュンマ(おばさん)を指すということで、つまりアジュンマが「第3の性」ということです。

    いったい韓国のアジュンマがどんな特性をもっていて、男でも女でもないと言うのでしょうか?

     アジュンマはマダム?

    アジュンマという単語をイタリア語では「セニョーラ」、フランス語では「マダム」といいますが、これらの単語はちょっと品のある中年婦人という感じがしますね。でも実際には同じような意味の言葉です。

    しかし短いチリチリのパンチパーマに、似たり寄ったりの化粧法と身なり、出かける時は必ず小脇にはさんで持ち歩くカバン等が象徴となってしまった韓国のアジュンマキャラクターは、全世界どこにもいません。

     家族のために節約

    「強く、とれないようにかけてちょうだい!」

    韓国のアジュンマたちは、パーマでさえも贅沢だと考えます。髪にかけるお金を少しでも節約しようとして生まれたのが、韓国アジュンマのチリチリパンチパーマなんです。

    お店によって違いますが、パンチパーマの価格はだいたい2,000円から5,000円程でお手頃。

    ソウルではなかなか見かけないかもしれませんが、少し田舎の方に行くと頭にターバンを巻いたアジュンマを見かけることがあります。そういうアジュンマはパーマのカーラーを巻いた状態で、待ち時間に用事をするためにでかけているんです。

    このように、がめついぐらい節約しながら子供を育てあげる韓国のアジュンマたちにとって、現実はおしゃれをしたり、自分に時間をかける余裕のない戦いの場です。

     アジュンマの姿

    【アジュンマはスーパーウーマン?】

    少ないお金をやりくりし、子供を育てあげるスーパーウーマンの生き様は、世間の人の目にはあまり魅力のない姿に映るかもしれません。

    空いている席めがけてカバンを放り投げ、疾走する姿。銭湯で初めて会う人に「背中流してあげようか?」「背中ちょっと流してよ」と声をかけ、躊躇なく他人の手を借りる姿。

    特に頭の上におぼんを3つも4つも重ねて、片手をひょいと添えて走る食堂のアジュンマの姿は、キム・ヨナのトリプル・ルッツも真っ青のバランス感覚です。(この様子は市場でリアルに見ることができますよ。)

    【外から見た姿】

    またある外国人は、韓国人の友人に向かって「どうしても分からないことがあるんだけど、君の国のLadyたちは、なぜ人をPushするの?」とたずねたそうです。

    ほんの少し触れても「Sorry」と会釈する西洋の人にとって、ぶつかることが生活化した韓国のアジュンマは理解しがたい存在だったのですね。

    アジュンマも昔は恥ずかしがり屋の少女だっただろうに、どうやって彼女らなりの独創的な生活パターンを体得した堂々たるアジュンマになったのでしょうか?

    また、アジュンマといえば欠かせないのが鮮やかな色のファッションです。

    アジュンマファッションを完全に再現したければ、サンバイザーと柄物の洋服も欠かせません!(まるでヒョウ柄のタイツを履く大阪のおばちゃん!)

    地元の公園を散歩する時も、海外旅行に出かける時も、アジュンマが選ぶ服はいつもハイキングスタイル 。アジュンマの日課はハイキングなのです。

    身に着けているものは、頭からつま先までとてもカラフルで可愛らしいです。道端でよく観察してみてください。

    鮮やかな花と静かな石畳が敷かれた美しい韓国庭園の前に、石板を持った女性が立っています。

    アジュンマは韓国社会がつくりあげた姿

     家族のために生きる

    急激な社会変化と時代の中で、よりよい明日とより豊かで楽な生活を自分の家族に提供するため、アジュンマたちは「私は苦労しても構わない」と身を捧げて生きてきました。

    夫が着ない服を着て、左右バラバラの靴下をはき、長くもつチリチリパーマをかけ、「私はこんなの食べたくないよ」と言っておいしいものを家族に差し出します。

    このように家族を大事にしながら、しぶとく、厚かましく生きてきたのです。

     アジュンマの献身の成果

    このようなアジュンマたちがいたからこそ、世界的な名声をとどろかせる有名な芸術家から国連の事務総長まで輩出することができ、今日の大韓民国という国が形成されたといっても過言ではないでしょう。

    アジュンマの強い部分ばかり取り上げてしまいましたが、アジュンマはとても親切で、機嫌がいいときには他人に対しても我が子のように接してくれます。機嫌が悪そうなときは近づかないのが無難ですが。

    ソファに背中合わせに座っている二人の女性は、どちらも意見が食い違っているように見える。年上の女性は思案しているように見え、若い女性は動揺しているように見える。彼女たちの表情は、韓国ドラマで見られる緊張感を反映している。

    アジュンマVSアガシ

     ケンカの迫力

    【韓国式ケンカは迫力満点?】

    韓国ドラマでよく耳にする「アジュンマ」と「アガシ」。私のイメージでは、「おばさん」VS「小娘」。実は実際私が韓国へ旅行に行った時、すぐ側でケンカが始まりそれを遠巻きに見ていたのですが…。

    どちらも譲らず、どんどん声は大きくなるし、すごいなぁと思いました。日本でなかなか見られる光景ではありません。

    最終的には収まったのですが、取っ組み合いのケンカにならなくてよかったという思い出があります。見ているこっちがヒヤヒヤしました。

    お嬢さんという意味の「アガシ」(아가씨)は、アジュンマの対義語扱いされることが多くあります。若くてきれいなオルチャン女性(「얼굴 짱」を短くした語で美しい顔の女性)を思い出す方もいるでしょう。

    韓国の女性は美意識が高いので、多種多様な化粧品はもちろん、ダイエットや美容整形も盛んです。背が高くスタイルのよい若い女性が歩いていると、ついふりかえって見てしまいます。

    しかしアガシも年をとればアジュンマ。そして、アジュンマになりたてのアガシたちは、この言葉にすごく抵抗を感じています。

    【日本のケンカは?】

    皆さんはどうでしょうか?日本でもケンカをしている場面を見たことありますが、また雰囲気が違うというか…少なくとも、女性同士で取っ組み合いのケンカになることは少ないと思います。

     感情表現がストレートな韓国人

    感情をストレートに表現する韓国人では、ケンカも日常茶飯事です。

    ケンカはよくないことですが、意見をはっきり言うという点ではいいのかもしれませんね。実際、韓国留学や韓国へ移住した日本人は、「韓国で強く物事を言えるようになった」というのをよく聞きます。

    また韓国人に聞いても「アジュンマ」の迫力はスゴイ!と言う人が多かったです。これは、私の知人の韓国人だけなので、ご参考までに。

    会話

    : 오늘 아줌마랑 아가씨가 싸웠는데…

    今日、アジュンマとアガシがケンカしたんだけど・・・

    : 어땋게 되었어?

    どうなった?

    : 당연히 아줌마가 이겼지.

    当然、アジュンマが勝ったよ

    :역시 아줌마는 뭘해도 강하구나…

    やっぱりアジュンマは何をしても強いんだね…。

    まとめ

    今回は韓国のおばさん「アジュンマ」の定義を学びました。

    結婚して子供を産み、妻・母として、嫁として大忙しのアジュンマ。観光客としてアジュンマと使う瞬間はあまりないと思いますが、実際に近くで見てみると臨場感があってとてもおもしろいですよ。

    まるで大阪のおばさんを10倍強くしたような姿が見られるはずですが、ケンカに巻き込まれないようにだけ、注意してくださいね!

    関連リンク

    韓国でアジュンマやイモって呼ぶと失礼?正しい意味と使い方
    「アジュンマ」は韓国語で「おばさん・おばちゃん」という意味で、一般的に親しみのある年配女性に対して使います。子供を持つ母親世代の女性を指すイメージです。

    韓国人のおばさん、アジュンマ
    韓国のアジュンマは、少し日本語のイメージとは異なります。既婚女性や中年女性を指すときに使われ、見ず知らずの人から「アジュンマ」と呼ばれるとあまりいい気はしません。

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