目次
「行く」に関する言葉はどんな言語であるかに関わらず会話によく登場します。「行こう」「行くな」「行きたい」「行ったら」などです。
韓国で「行く」に関する言葉をスムーズに話して意思を伝えられるように、使い方と例文を合わせて学習していきましょう。
韓国語で「行く」をマスター!カジャ以外の表現方法と会話例
韓国語「行く」の原型
韓国語で「行く」の原型は「가다」(カダ)です。
語幹は「가」なので、この後ろに活用する言葉をつければ「行こう」「行くな」「行きたい」等様々に活用させて言葉を完成させることができます。
もちろん「가」だけで「行く」という意味を表わすこともできます。
行こう
まずは「行こう」の言い方を学習します。「行こう」は語幹「가」に「~しよう」の意味の「~자」をつけて「가자」と言います。
ただ「~しよう」と言いたいときは「하다」の語幹「하」と「자」をつなげて「하자」と言います。
「一緒に行こう」という意味の「같이 가자」を、韓国ドラマで聞いたことがあるのではないでしょうか。それでは例文をご紹介します。
【友達と】
나:오늘 방과 후 계획 있어?
今日の放課後予定ある?
가:집에서 숙제를 하려고 했는데 무슨 일 있었어?
家で宿題をしようと思っていたけど、何かあったの?
나:같이 게임하고 싶다고 생각했는데. 바쁘겠다…
一緒にゲームしたいなと思ったんだけど。忙しそうだね…
가:하자! 게임이라면 숙제 전에 하면 돼! 그럼 우리 집 가자!
やろう!ゲームなら宿題の前にやればいいよ!じゃあ俺の家に行こう!
行くな
次は、誰かに行ってほしくないときに使うフレーズ「行くな」です。恋愛の感動的なシーンでよく聞くフレーズですよね。好きな女性が他の男性のもとに行こうとしているような場面でしょうか。
「~するな」は動詞の語幹+「지 마」で表現することができます。そのため、「行くな」は「가지 마」と表現します。
かしこまったときには「~마세요」がつくので「가지 마세요」となります。
初対面の相手にはあまり使うことがない表現ですが、道を聞いたときに「가지 마세요」と教えてくれる場合がありますので、聞いたら理解できるようにしておくと便利です。
危ない場所や観光客に向いていない場所を教えてくれるかもしれません。
カップルで
나:가지 마, 아직도 같이 있고 싶어.
行かないで、まだ一緒にいたいの。
가:안돼. 친구랑 약속이 있어서 가야해.
だめだよ。友達と約束があるから行かなきゃ。
나:알겠어. 그럼 오늘 밤에 다시 만날 수 있어?
わかった。じゃあ今夜また会える?
가:응, 친구들 만나면 그 후에는 만날 수 있어. 떡볶이나 먹으러 가자.
うん、友達と会ったらその後は会えるよ。トッポッキでも食べに行こう。
行きたい
「~したい」は動詞の語幹+「고 싶다」で表現することができます。そのため「行きたい」の場合は「가고 싶다」となります。
「食べたい」の「먹고 싶다」や「会いたい」の「보고 싶다」も一緒に覚えておきましょう。
英語のwantと同じ表現で、旅行先で行きたいところや食べたいものについて、どこに行けばいいか聞くときに必ず使える表現ですよ。
友達と
나:가고싶은 곳이 있는데 좀 따라와줄래?
行きたいところがあるんだけど、ちょっと付いてきてくれない?
가:뭐야? 어디야?
なに?どこなの?
나:24시간 컵라면을 셀프로 끓여먹을 수 있는 곳이 있대! 재밌을 것 같지 않아?
24時間カップラーメンをセルフで作って食べられるところがあるんだって!おもしろそうじゃない?
가:그게 뭐야! 처음 들어봐! 가자, 가자!
なにそれ!初めて聞いた!行こう行こう!
行ったら
「~したら~できますか?」という文言を使って道を聞いたり、レストランの店員に質問をしたりすることがあるかもしれません。仮定の表現「~したら」の使い方を覚えておきましょう。
「~したら」は動詞の語幹+「면」で表現します。「行ったら」であれば「가면」となります。
レストランに電話で
객:여보세요, 혹시 오늘 오후 1시에 2명이서 가면 자리가 있나요?
客:もしもし、今日午後1時に2人で行ったら席はありますか?
점원:네, 괜찮을 거라고 생각합니다만, 예약해 두면 좋을지도 몰라요.
店員:はい、大丈夫だと思いますが予約しておくといいかもしれません。
객:알겠어요. 그럼 예약할게요.
わかりました、じゃあ予約します。
점원:그럼 성함과 전화번호를 알려주세요.
それではお名前と電話番号を教えてください。
「가」のつく様々な言い回し
「가」はそれだけでは「行く」という意味になりますが、「가」を使っても日本語にすると「行く」という意味にならない表現もあります。
こういった表現は意訳となるので、使いながら覚えていくのが一番です。韓国人との会話や韓国ドラマにもよく出てくる表現がほとんどですので、覚えて積極的に使ってみましょう。
「잘 가」チャルガ
「잘 가」は良くという意味の「잘」と、行くという意味の「가」を合わせた言葉で、直訳すると「良く行ってください」という意味になります。しかし、実際には「さようなら」という意味として使われます。
「さようなら」と言うと「안녕히 가세요/안녕히 계세요」と言いたくなってしまうかもしれませんが、この「잘 가」が使えると、韓国語初心者ではないことが伝わります。
カジュアルな表現に聞こえますが、「잘 가요」と言えば敬語表現として目上の人に使うこともできます。
友達と
나:오늘 갑자기 호출해서 미안해. 이야기를 들어줘서 기뻤어.
今日はいきなり呼び出してごめんね。話を聞いてくれてうれしかったよ。
가:아니야, 완전 괜찮아. 우리 친구지? 언제든지 의지해!
ううん、全然大丈夫だよ。私たち友達でしょ?いつでも頼って!
나:고마워, 조심해.
ありがとう、気をつけて帰ってね。
가:알았어! 고마워! 잘 가~
わかった!ありがとう!バイバイ~
「들어가」トゥロガ
「들어가다」は「帰る」という意味の動詞ですが、「들어가」と言うからといって「帰れ」という意味になるわけではありません。「들어가」は「잘 가」と同じように、別れるときに使う言葉です。
語尾は「~」をつけて伸ばすことが多いです。それでは使い方を見ていきましょう。
友達と
나:오늘 수업 정말 졸렸다. 어제 밤까지 축구 봐서 하루가 길었어.
今日の授業本当に眠かった。昨日夜までサッカー見ちゃったから一日が長かったよ。
가:그러게, 오늘은 일찍 들어가서 자고 싶다.
そうだね、今日は早く帰って寝たいな。
나:내일 결승전이니까 꼭 봐야지. 내일 봐~
明日は決勝戦だからね、絶対に見ないと。また明日~
가:응, 나도 꼭 볼게. 들어가~
うん、僕も絶対見るよ。バイバイ~
「가즈아」カヅァ
「行こう」を意味する「가자」ですが、若者を中心に「가즈아」と表現することが増えています。意味は変わらず「行こう」です。
この表現は、元々賭博やカジノ、スポーツギャンブルなどでの成功を期待するときに使われていたもので2017年頃からよく使われるようになりました。
発音はカジャのJをZに変えるイメージです。間に「っ」を入れてより張り切った感じを出して「가쯔아」と表現する場合もあります。
友達と
나:오늘 점심 뭐 먹을래? 왠지 매운 거 먹고 싶을 것 같아.
今日のお昼ごはんは何食べる?なんだか辛いものが食べたいかも。
가:그럼 떡볶이 먹으러 가자! 새로운 맛이 나온 것 같아서 궁금해.
じゃあトッポッキを食べに行こう!いつも行く軽食屋さんに新しい味が出たみたいで気になってるの。
나:좋은 아이디어! 마침 김밥도 먹고 싶은 기분이었는데 딱 좋아!
良いアイデア!ちょうどキンパも食べたい気分だったからちょうど良いよ!
가:OK! 가즈아~
オッケー!レッツゴー!
「가다」の「(場所に)行く」以外の使われ方
「가다」は「行く」という意味で用いられることがほとんどです。しかし、それ以外の意味も実はたくさんあります。
簡単な日常会話ではあまり使うことがないものが多いですが、日本語で見てみると一般的な会話でよく使うような表現ばかりです。覚えておくと、分からない会話が分かるようになるかもしれません。
ことわざも一緒にご紹介します。
(視線が)行く
日本語と同じようなニュアンスで使われます。韓国旅行をして道に韓流イケメンがいたらついつい目が行ってしまいますよね。
길에 박서준 같은 키 큰 남자가 있어서 그만 눈이 갔다.
道にパク・ソジュンのような高身長の男性がいたので、つい目が行った。
(噂が)伝わる
これは日本にはない表現です。噂や便り、消息が伝わることを「가다」で表現します。
다음 드라마에 정말 좋아하는 배우가 나온다는 소문이 전해져 갔대요.
次のドラマに大好きな俳優が出るという噂が伝わっているようです。
(傷が)できる
しわやひび、傷の後ろに「가다」をつけると「できる」という意味として使われます。
겨울에는 설거지만 해도 손가락에 상처가 많이 가서 아파요.
冬は皿洗いをするだけで指に傷がたくさんできるので痛いです。
(手間/時間が)かかる
意外にも、「手間/時間がかかる」を表す表現にも「가다」を使うんです。同じ意味を表す他の言い回しとして「시간이 걸리다」もあります。
쉬울 줄 알았는데 이 요리 만드는 데 손이 많이 가다.
簡単だと思っていたけれど、この料理を作るのに手間がかかった。
ことわざ:「가는 날이 장날」 行く日は市場の日
장날とは、毎週水曜日や毎月第2月曜日だけのように限定的に開かれるような市場のことをいいます。観光地として知られる東大門市場や広蔵市場とは異なるイメージです。
これはつまり、用事があってでかけたら、ちょうど市場が開かれていて道が混んでしまっているという意味を表すことわざです。
何かをしようとした日に限って、運悪くうまくいかなかったり、予想外のことが起こったりすることを表します。
ことわざ:「발 없는 말이 천 리 간다」足がない言葉が千里を行く
言葉には足がありませんが、その言葉が千里(およそ4,000km)の距離まで伝わってしまうという意味です。
噂が伝わるのは早く、広くまで行き渡るということですね。確かに「その話少しの人にしか話していないのに誰に聞いたの?」ということは少なくないと思います。
日本のことわざに「悪事千里を走る」というものがあります。これは、悪事に限っていますが「발 없는 말이 천 리 간다」は善事悪事問わず、すべての噂が早く伝わることを意味することわざですので注意して覚えましょう。
ことわざ:「갈수록 태산」行けば行くほど大きな山
日本のことわざの「一難去ってまた一難」や「泣きっ面に蜂」と同じ意味で、山を超えたと思えばまたそれより大きな山がやってくるという意味です。
韓国語の学習も、ある程度覚えてきたと思ってからが本番です。ですがこの山は楽しい山です、ゆっくりで良いので楽しく勉強していきましょう。
まとめ
今回は「行く」という意味を表す韓国語「가다」(カダ)に関する言い回しやことわざを勉強しました。
日本語と同じニュアンスで使う場合には、わざわざ勉強しなくても使うことができると思いますが、「(傷が)できる」の場合のように、韓国語に特有の使い方の場合には意識して覚えないと使うことは難しいと思います。
覚えるだけでなく、実際に使ったり、韓国ドラマで使われているところを聞いたりしてみるとすぐに自分のものにできるはずです。
「가다」(カダ)のいろいろな意味を覚えると、韓国語で表現できる幅が広がりますよ。それでは、この調子で次のステップへ가즈아~