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韓国旅行に行って電車に乗ったことがあれば、日本との違いに気が付いた点があるのではないでしょうか。
今回は韓国の「優先座席」事情に付いてみて見ましょう。
韓国の若者が優先席に座らない理由
韓国に一度でも行ったことのある方なら、韓国ならではの電車の中の風景を覚えていることでしょう。
突然、登場した物売りのおじさんのパフォーマンス・セールス、立っている人のかばんを「重いだろう。もってあげようか?」と自分のひざに置いてくれるおじさん、空いた席に向かって突進する勇敢なおばさんたち…。
優先席に座らない若者たち
しかし、何よりも外国の観光客の目を引くのが、「優先席(韓国語では‘老弱者席’)」が空いていても、若者が決して座らないことではないでしょうか。
「なぜ韓国は、パチンコを全廃できたのか」の著者であるジャーナリストの若宮健さんのブログには、「優先席に決して座らない韓国の若者たち」というコラムが紹介されています。
若宮健さんが韓国旅行で一番印象に残ったのは、優先席に決して座らない韓国の若者たちの姿だったと絶賛しています。
優先席の問題点
しかし、外国人にはマナーのよさに映るこの優先席の風景が、韓国社会では新しい社会問題として浮上しているのです。
優先席とは、本来、お年寄りや体の不自由な人が優先的に座るための席ですね。
しかし、韓国では、優先席というと「敬老優待席」というイメージが強く、妊婦さんや体の不自由な若者が座っていても、何となく針のムシロのように感じられる時がありあます。
いまだに儒教的な敬老思想が根強く残っている韓国では、年長者であるお年寄りが立っているのを見ながら席を譲らない若者には、すぐさま「早く立たないか!」という叱責と命令が下されるのです。
そのため、体の具合が悪くても、できるだけ優先席に座るのを避けようとします。
優先以外は非優先?
また、お年寄りは一般席の前には立ちづらいので、立っていくにしても、優先席の周辺に立ち位置を確保しなければなりません。
「優先席」という固定席ができたことによって、お年寄りは一般席には目を向けることもできず、ひたすら優先席をめざすようになりました。
そして、優先席の周辺に集まってきたお年寄りのうち、ちょっと若いお年寄りが年長のお年寄りに席を譲っているのが現状なのです。
優先座席のトラブル
ある時は、電車の中でふたりの男性が優先席を前に、年齢のことでけんかを始めました。
後から乗ってきたものの、自分の方がもっと年長だと思ったひとりの男性が、座っている若く見える男性にむかってこう言ったのです。
「若いくせにまったく…」
しかし、若く見える男性は立ち上がろうともせず、老けて見える人の挙動をただじっと見つめて座っていました。
そして、ついには住民登録証をだして、年齢を確認するにまで至ったのですが、若く見えた男性の方が、実はもっと年をとっていたのです!
結局、次の駅で若く見えた男性が老けて見えた男性を「この野郎!」と引きずり下ろし、電車の中は一瞬にしてお墓のように静まり返ったといいます。
優先座席がなくなる日も近い?
優先席をめぐって1日に何十件もトラブルが起きるので、いっそ優先席をなくしてしまおうという市民の声がだんだん大きくなっているのが現状です。
優先席は「ここに席をつくっておきましたから、もう私たちの方は気にしないでください」
「私たちがすべきことは全部しました」というメッセージに見えるというKさんは 「こちらにお座りください」という合唱の声が懐かしいと寂しそうに微笑みました。
韓国語表現
와, 빈 자리다(ワ、ビンチャリダ)- わぁ、席空いてる
안돼. 노약자석이잖아(アンデ ノヤクジャソギジャナ)-だめだよ。優先席じゃない
韓国語の会話
성광:와, 빈 자리다!! (ワ ビン チャリダ)
ソンガン: わぁ、席空いてる!!
미례:안돼. 노약자석이잖아. (アンデ ノヤクジャ ソギジャナ)
ミレ: だめだよ。優先席じゃない。
성광:배 아파. 나도 노약자라구. (ベ アパ ナド ノヤクジャラグ)
ソンガン: おなか痛い。俺も体弱いよ。
미례:뭐라구~ . (モラグ)
ミレ: 何だと~
スピーキング学習法
言語教育の1次的な目標は、意思疎通能力を伸ばすことなので、学習者はスピ-キングとリスニングを通してまず感情表現し、意思の伝達を行います。
そのため、学習者の水準が初級であればあるほど、スピ-キングとリスニングを意思疎通の中で最も核心的で重要な領域として認識しています。
アメリカ人の平均的な毎日の意思疎通は、9%が書くこと、16%が読むこと、30%が話すこと、45%が聞くことに依存しているそうです。
よってスピ-キングとリスニングの言語領域は言語生活の75%を占める領域ですね。
これは英語だけに限られたことではなく、韓国語の場合も似たような統計結果が予測できます。
特にスピ-キングの重要な特徴のうちのひとつが、「‘음-(う~ん), 어-(あれ), 글쎄(そうだね…)’」等の感嘆詞の使用です。
これらはメッセージをはっきりと伝えるためのもので、スピーキングをよりスムーズにする装置です。
“음- 글쎄요…….”(う~ん、そうだね…)
“어- 어디 아프세요?”(あれ、どこか具合が悪いの?)
等、適切な感嘆詞の使用はメッセージをよりはっきりと伝える装置になりえます。