食堂で使える韓国語:注文から支払いまで
目次
韓国の食べ物
韓国ドラマに必ずといっていいほど登場する食事の場面は、外国人の韓国の食べ物に対する興味をかきたてるようです。確かにどんなものか気になりますね。
韓定食、法事用の食事、お祝い事に欠かせない食べ物、屋台での食事、健康食等、ドラマに登場する韓国料理は味だけでなく、健康食としても多くの人から人気を集めています。
特に韓国人は健康にいいと聞くと何でも食べます。犬、黒やぎ、へび等…。
健康への関心が非常に高い韓国人は、料理に漢方の薬剤を入れ、味と健康を同時に満足させる一石二鳥の料理を作り出します。
料理か薬か、判別が難しい代表的な食べ物が、ご存じサムゲタン(삼계탕)ですね。
その他にも
精力増強によく効くキキョウ-도라지
不眠症には緑豆のおかゆ-녹두죽
疲労には漢方入りの甘い小豆のおかゆ-황기 단팥죽
胃腸には大根飯-무밥
気力回復には牛テールのスープ-곰탕
二日酔いには干しスケトウダラのスープ-북어국
精力・肝臓病にはサムゲタン、生理不順には海鮮スープ-해물탕
などがよいといわれています。
スタミナ料理
麦峠
このように韓国人が何でもスタミナ料理にして食べるようになったのには、これと関係する歴史的な理由があります。
それは「麦峠(보릿고개)」と呼ばれる貧しさのため。
「麦峠」とは、前年の秋に収穫した食糧が底をつき、その年に蒔いた麦はまだ実っていない5~6月、食糧事情が悪くなる春の端境期を意味します。
朝鮮戦争以降、人々はひどい飢えの中で生き、その時は、1日3食どころか1食も食べることができない人が多かったので、誰かに会うと「밥 먹었어요?(ご飯食べましたか?)」という挨拶を交わしたそうです。
補身湯
まさにその頃、食糧がなくて家で飼っていた犬を食べるようになったというのが補身湯(보신탕)の起源です。今はおなかがすいたからと言って犬やへび等を食べることはなくなりました。
むしろ漢方の入った健康食だといって高価な料理食材として売られています。これが、貧しさを楽天的に乗り越え、今の「漢江の奇跡」をなしとげた韓国人の底力だという人もいます。
スタミナ料理で漢江の奇跡
世の中には隠すことのできないものが3つあるといわれています。
貧しさと愛と咳!
この3つは隠そうとすればするほどあらわになってしまいます。他人に見せたくない貧しさや片思いや咳に漢方をヒトツマミ。自分だけのスタミナ料理を作れば、つらく孤独な人生にも「漢江の奇跡」が起こるでしょう。
韓国語表現
왜 그래?(ウェ グレ?)-どうした?
더위 먹었나봐(ドイ モゴンナバ)- 夏バテみたい。
会話
성광: 힘이 없네?(ヒミ オムネ? )
ソンガン:元気ないね?
미례: 어. (オ… )
ミレ: うん…。
성광: 왜 그래? (ウェ グレ?)
ソンガン: どうした?
미례: 더위 먹었나봐. (ドイ モゴンナバ )
ミレ: 夏バテみたい。
성광: 니가? (ニガ?)
ソンガン: おまえが?
미례: 야! 삼계탕 사줘! (ヤ!サムゲタン サジョ!)
ミレ: ちょっと!サムゲタンおごれ!
韓国には安くておいしい食堂がたくさんあります。韓国へ旅行するときにはガイドブックに載っていない食堂で食事をしてみませんか?
食堂で食事をするときに役立つ韓国語の表現
今回は日本語の通じない食堂で食事をするときに役立つ韓国語の表現と、入店から出店までの様子をご紹介します。
食堂に入る
食堂は韓国語で「식당」といいます。ほとんどの食堂では入ると店員さんが声を掛けてくれます。
점원:어서 오세요. 몇 분이세요?
店員:いらっしゃいませ。何名様ですか?
店員さんは人数を数える時の助数詞「명」の尊敬語である「분」を使って「何名様ですか?」と尋ねてくれます。
あなたが答える時には、助数詞を「명」に変えて「〇名です」と言いましょう。
自分に尊敬語を使わないのは日本語と同じですね。「〇 분이에요.」と答えないように気をつけましょうね。
손님:〇 명이에요.
客:〇名です。
人数を答えるときのフレーズ「〇 명이에요.」の、〇には固有数字が入ります。
助数詞がつくとき、하나は한、 둘は두、셋は세、넷は네に変わります。
- 1名:하나+명→한 명
- 2名:둘+명→두 명
- 3名:셋+명→세 명
- 4名:넷+명→네 명
1名の場合は 「혼자예요.ひとりです」と答えることもできます。そして席に案内するときは下記のように言ってくれるでしょう。
점원:들어 오세요.
お入りください。
注文する
注文が決まったら店員さんを呼びましょう。
손님:저기요.
すみません。
점원:네.주문하시겠어요?
はい。ご注文なさいますか?
손님:〇〇 주세요.
〇〇ください。
〇〇には下記のような料理の名前や、注文する分量を入れます。
- ビビンパ:비빔밥
- 参鶏湯:삼계탕
- プルコギ:불고기
- キムチ:김치
何人分と言うときには漢数詞(일、이)を使います。
- 1人分:일 인분
- 2人分:이 인분
何名様の「분」と、何人分の「분」はハングルでは同じ表記になりますが、分は尊敬語ではありません。答えるときも、そのまま분を使います。
손님:○○ △ 인분 주세요.
○○を△人分ください。
韓国では1人で食事をすることが少なく、メニューによっては2人分以上でしか注文できない場合があるので気を付けましょう。
料理が出てくる
注文した料理が運ばれてきます。
점원:맛있게 드세요.
おいしく召し上がってください。
お金を払う
食事が済んだらお金を払います。
손님:계산해 주세요.
会計をしてください。
韓国では店を出る時にお店の人をねぎらう言葉をかけるお客さんが多いです。
無言で立ち去らずに、ひと言あいさつをして出ましょう。
손님:맛있게 먹었어요.
ごちそうさまでした。
점원:안녕히 가세요.
お気をつけて
日本では調理してくれた人や、素材の命をいただくことに感謝する場合にも「いただきます」「ごちそうさまでした」と言いますが、韓国はちょっと違います。
「잘 먹겠습니다. いただきます」「잘 먹었습니다. ごちそうさまでした」は、食事に招いてくれた人や支払いをする人に対して使います。
お店の人に感謝の気持ちを伝えたいときは「맛있게 먹었어요. 美味しくいただきました」と言いましょう。
会話の例文
점원:어서 오세요. 몇 분이세요?
いらっしゃいませ。何名様ですか?
손님:두 명이에요.
2名です。
손님:저기요.
すみません。
점원:네.주문하시겠어요?
はい。ご注文なさいますか?
손님:불고기 이 인분 주세요.
プルコギ2人分ください。
上手でなくても韓国語で話すと相手の方との距離がぐっと縮まりますよ。
皆さんは冬に韓国を旅行された経験はありますか。ソウルは日本の冬に比べ、寒いと感じる方も多いと思います。例年1月から2月は特に寒く、マイナス10度以下になる日もあります。
そんな寒い冬ならではの美味しい食べ物がありますので、ご紹介します。
温かい食べ物でポカポカに!
韓国には、寒い冬に食べたくなる美味しいものが沢山あります。私も年末に韓国に遊びに行き、美味しいものを食べてきました。少しですが、みなさんに私のおすすめの体がポカポカになる食べ物を紹介したいと思います。
白子鍋
お鍋には大量にセリ(韓国語ではミナリ)が入っています。このセリがお魚の臭みを消し、いい仕事をしています。白子も大量に入っているので、食べ応え十分です。
肝心のお味は、お魚の出汁がたっぷり染み出たピリッと辛いスープ。韓国語では、メウンタンと言います。おすすめのお店は広蔵市場内にあり、ランチ時間には現地の会社員で混雑する人気店です。
韓国風餃子のマンドゥ
豚肉に野菜や春雨、豆腐を混ぜた餡をたっぷり包んで蒸した熱々の一品です。豆腐が入っているので、日本の餃子に比べると少しさっぱりとした印象です。専門店だと、1個が大きいので、一皿を数名でシェアされることをおすすめします。
おやつにおすすめのお汁粉
韓国のお汁粉はこし餡で日本のお汁粉よりさっぱりした印象です。お汁粉の中には栗やお餅、銀杏などが入っていて、日本のお汁粉とは一味違う癖になる味です。
最近では、コーヒーチェーンでも変わり種のお汁粉を出しているので、食べ比べしても楽しいと思いますよ。
外食するときに知っておくと得すること
韓国で外食すると頼んでもいない반찬(パンチャン)がテーブルに沢山運ばれてくることは有名ですよね。このおかずはお替りもできるので、気に入ったおかずは是非お替りしてみてください。
では、料理が大量に残してしまったときに持ち帰りが出来ることを知っていますか?お店にもよりますが、大抵のお店はお持ち帰り用のボックスを用意しています。
残った料理を持ち帰りたい場合は、お店の人に「包んでください」とお願いしてみてください。
会話
미나: 배불러서 더는 못 먹겠어.
お腹いっぱいだからこれ以上食べられない。
지수: 많이 남았는데 아깝다.
たくさん残ったのにもったいないね。
미나: 괜찮아. 싸달라고 하자.
大丈夫。包んでもらおう。
지수: 그러자. 저기요.이모, 이거 싸 주실래요?
そうしよう。すみません。おばさん、これ包んでいただけますか?
점원: 시간이 좀 걸리는데 괜찮으세요?
店員:少し時間がかかりますが大丈夫ですか。
지수: 네. 괜찮아요. 천천히 해주셔도 되요.
はい。大丈夫です。ゆっくりでいいです。
점원: 네,잠시만기다려주세요.
はい。少々お待ち下さい。
余談ですが、年配の女性店員を呼ぶときは、아줌마(アジュンマ)ではなく、이모(イモ)と呼びましょう。이모は親戚のおばさんの呼称ですが、親しみを込めて店員さんを呼ぶときにも使います。
不思議と이모の一言で店員さんとの距離が縮まります。ぜひ試してみてください。
韓国語オウム教授法とは
私たちの頭の中にはたくさんの言葉の引き出しがあります。単語の引き出し、文法の引き出し、文章の引き出し…….
けれども、3年以上韓国語を勉強したにもかかわらず、突然誰かに韓国語で質問されると簡単な答えさえすぐに出てこない理由は何でしょうか?
コミュニケーションは卓球のように、「打っては返し、返しては打つ」をリズミカルに行わなければいけません。簡単な単語一つでもすぐに答えられると会話がグンと楽しくなります。
今まで単語や文法の引き出しからパズルのように一つ一つ探してはめ込もうとしていませんでしたか?これからはぜひ文章の引き出しを作ってみてください。