目次
日本語の文法には変格活用と言われている活用語尾の特殊な変化がありますね。同じように韓国語にも変則活用と呼ばれている難しい文法があります。
今回は韓国語の変則活用の一つである르変則活用について学習していきましょう。
韓国語の르変則活用の使い方と具体的な例
르変則活用をする動詞と形容詞
르変則活用とは、動詞や形容詞の語幹が르で終わるとき、語幹の後ろに아/어や았/었が続くと、르がㄹㄹに変化することをいいます。
르が脱落し、르の一つ前の文字の母音がㅏかㅗで終わるものはㄹ라かㄹ랐が、それ以外の母音で終わるものはㄹ러かㄹ렀が挿入されます。
この変則活用をする動詞には下記のようなものがあります
- 고르다 選ぶ
- 기르다 飼う
- 누르다 押す
- 마르다 乾く
- 모르다 分からない、知らない
- 부르다 呼ぶ、歌う
- 오르다 上がる
- 자르다 切る
- 흐르다 流れる
形容詞には下記のようなものがあります
- 게으르다 怠惰だ
- 다르다 異なる
- 빠르다 早い、速い
- 배가 부르다 お腹がいっぱいだ
しかし語幹の最後に르がある用言全てが르変則活用をするわけではありません。
「노르다」(黄色い)や「푸르다」(青い)、「이르다」(至る)は러変則活用をします。
また「치르다」(支払う)や「따르다」(従う)は으変則活用をします。
このように別の変則活用をするものもありますので、注意が必要です。
~아/어요を付ける場合
それでは、これから르変則活用の具体例を見ていきましょう。
まずは日常会話でよく使われる丁寧語の現在形「~아/어요」(~です、~ます)が接続した場合の例文です。
아무 것도 몰라요.
何も知りません。
「모르다」(分からない、知らない)の語幹は「모르」ですが、르が脱落し、르の一つ前の文字の母音がㅗなのでㄹ라が結合して、「몰라요」(分かりません、知りません)になっていましたね。
ちなみに「아무~도」は「何の~も / どんな~も」という意味
~の部分に名詞や助詞が入り、後ろに否定的な文章が続く文法です。
下記のような形で使います。
- 아무 것도 何も
- 아무 일도 何事も
- 아무 말도 どんな言葉も
- 아무 얘기(이야기)도 何の話も
- 아무 소리도 何の音も
- 아무 데도 どこにも
- 아무도 誰も
- 아무한테도 誰にも
- 아무하고도 誰とも
~았/었어요を付ける場合
今度は、日常会話で用いられる丁寧語の過去形「~았/었어요」(~でした、~ました、~かったです)を付けた場合の例を見ていきましょう。
노래방에서 노래를 불렀어요.
カラオケ店で歌を歌いました。
「부르다」(歌う)の語幹「부르」から르が抜け落ち、르の一つ前の文字の母音はㅏでもㅗでもないのでㄹ렀が付き、「불렀어요」(歌いました)となっていることにお気づきになりましたか?
ちなみに「노래방」は「노래」が「歌」、「방」が漢字で「房」と書いて「部屋」という意味があり、「カラオケボックス」のことを指します。
まとめ
今回は韓国語の르変則活用を取り上げてみましたが、いかがだったでしょうか?
韓国語を勉強していたのに途中で挫折してしまった人はその原因の一つとして変則活用を挙げることがありますので、学んだことをしっかり復習しておいてくださいね。