韓国語には変則活用という不規則な活用をする動詞や形容詞がありますね。韓国語を学習する上で避けて通れない文法なので、ここでしっかり頭に叩き込んでおきたいと思われませんか?
今回は韓国語の変則活用の一つであるㅅ変則活用について学びましょう。
韓国語のㅅ変則活用
ㅅ変則活用をする動詞と形容詞
ㅅ変則活用とは、動詞や形容詞の語幹がㅅパッチムで終わるとき、語幹の後ろに母音が続くとㅅパッチムが脱落することをいいます。
この変則活用をする動詞と形容詞には「긋다」(線を引く)、「낫다」(より良い、治る)、「붓다」(腫れる、注ぐ)、「잇다」(継ぐ、結ぶ)、「젓다」(かき混ぜる)、「짓다」(作る)などがあります。
ただし語幹の最後にㅅパッチムがある用言全てがㅅ変則活用をするわけではありません。「벗다」(脱ぐ)、「웃다」(笑う)、「씻다」(洗う)などの用言は規則通りの活用をしますので、注意が必要です。
~(으)면を付ける場合
それではㅅ変則活用の具体例を見ていきましょう。
下記は仮定や条件を表す連結語尾「~(으)면」(~たら、~れば)を付けた場合の例文です。
상처가 다 나으면 바다에서 수영하고 싶어요.
傷が完全に治ったら海で泳ぎたいです。
この例文では動詞「낫다」(治る)の語幹「낫」からㅅパッチムがなくなっていましたね。
「~면」ではなく「~으면」が付いているのは、語幹「낫」にパッチムがあるからです。
ちなみに丁寧な命令形「~(으)세요」(~してください)、動詞の過去連体形「~(으)ㄴ」(~した)、未来連体形「~(으)ㄹ」(~する)、理由や原因を表す「~(으)니까」(~ので、~から)などを付ける場合も同様です。
「나으세요」(治してください)、「나은」(治った)、「나을」(治る)、「나으니까」(治るので)といった具合に活用しますので、合わせて覚えておきましょう。
~았/었어요を付ける場合
今度は日常会話でよく使う丁寧語の過去形「~았/었어요」(~ました、~かったです)の疑問形を接続した例を見てみましょう。
감기는 다 나았어요?
風邪はすっかり治りましたか?
ここでも動詞「낫다」(治る)の語幹「낫」からㅅパッチムが消えていますね。
そして語幹の最後の母音がㅏなので「~았어요」が結合して、「나았어요」(治りました)になっています。
このとき注意したいのは「났어요」というように母音아/어が縮約することはないということです。
ちなみに同じ丁寧語の現在形「~아/어요」(~です、~ます)や、時間の順序や理由を表す「~아/어서」(~くて、~して)を付ける場合などにも同じように活用し、「나아요」(治ります)、「나아서」(治って)などとなります。
まとめ
今回は韓国語の変則活用の一つであるㅅ変則活用を例文と一緒に解説していきましたが、きちんと理解できましたか?
ㅅ変則活用をする用言は数が少ないので、他の変則活用に比べればまだ覚えやすい方かもしれません。しっかり復習して、自分のものにしてくださいね。