韓国語の文法には、従来のルールとは異なる活用をする変則活用というものがあります。語幹の最後にㄷパッチムがある動詞の中にも不規則な活用をするものが存在しています。
今回は韓国語の変則活用の一つであるㄷ変則活用を学びましょう。
韓国語のㅅ変則活用
ㄷ変則活用をする動詞
ㄷ変則活用とは、ㄷパッチムで終わる語幹の後ろに母音が続くとㄷがㄹに変化することをいいます。
この変則活用をする動詞の中には「걷다」(歩く)、「듣다」(聞く)、「묻다」(尋ねる)、「싣다」(載せる)、「깨닫다」(悟る)などがあります。
ただし「닫다」(閉める)、「묻다」(埋める)、「믿다」(信じる)、「받다」(受ける)、「얻다」(得る)など、語幹の最後がㄷパッチムで終わっていても規則通りの活用をするものもあるので注意が必要です。
~으면を付ける場合
それではㄷ変則活用の具体例をいくつか見ていきましょう。
まずは条件や仮定を表す「~(으)면」(~れば)を付けた場合です。
그 길을 걸으면 돼요.
その道を歩めばいいです。
ここでは動詞「걷다」(歩く)の語幹「걷」のㄷパッチムがㄹパッチムに変化し、「걸으면」(歩けば)となっています。
~아/어요を付ける場合
次は日常生活でよく使う丁寧語の現在形「~아/어요」(~ます)が結合したときの例文です。
음악을 자주 들어요.
音楽をよく聴きます。
これを見ると、動詞「듣다」(聞く)の語幹「듣」からㄷが消えㄹに変わっていますね。
語幹の最後の母音はㅏでもㅗでもないので「~어요」が付き、「들어요」(聞きます)となっています。
なお、「入る」などの意味がある「들다」も活用するときには同じ形の「들어요」になりますので、訳すときには注意しなければなりません。
~아/어서を付ける場合
今度は時間の順序や理由を表す「~아/어서」(~して)が接続した場合の例を見てみましょう。
걸어서 5분 걸려요.
歩いて5分かかります。
上記の例文でも「걷다」(歩く)の語幹「걷」のㄷがㄹに変化しています。
語幹の最後の母音はㅓなので「~어서」を付けて「걸어서」(歩いて)となっています。
ちなみに「掛ける」という意味の「걸다」も活用すると「걸어서」で同じです。
~았/었어요を付ける場合
続いて、日常会話で用いられる丁寧語の過去形「~았/었어요」(~ました)を付けたときの例を見ていきましょう。
길을 물었어요.
道を聞きました。
動詞「묻다」(尋ねる)の語幹は「묻」ですが、上記の例文ではㄷがㄹになっていますね。
「묻」の最終母音はㅏ、ㅗ以外なので「~었어요」が付き、「물었어요」(尋ねました)になっています。
「噛む」などを意味する動詞「물다」も活用すると「물었어요」という形になりますので、気をつけなければなりません。
まとめ
今回は韓国語のㄷ変則活用を取り上げてみましたが、いかがでしたか?
同じ形の単語でも意味によってㄷ変則活用をするものとしないものがあったり、ㄷ変則活用をしているように見えても実は違っているものがあったりして、難しかったかもしれませんね。
めげずにしっかり復習して、マスターしてくださいね。