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韓国の首都ソウルには韓屋(한옥)という伝統家屋が集まるエリアがあります。その多くは1900年代初めに建てられたものですが、現在でも住居や店舗として利用され、地元の人や観光客を魅了しています。
今回はソウルにある韓屋が密集している地域をご紹介します。
韓国ソウルの伝統的な韓屋と江陵の見どころと魅力
北村
北村韓屋マウル(북촌 한옥마을)は、景福宮と昌徳宮の間に位置しており、この地区は清渓川と鍾路の上部にある町という意味で北村と呼ばれています。
かつて高級官僚や王族が集まって居住する高級住宅街として有名だったこの村には、瓦屋根の大きな韓屋が数多く建てられているので、歩きながら朝鮮時代の雰囲気を味わえます。
また、北村韓屋マウルでは坂道や石階段などの美しい景色が見える八ヵ所の地点が北村八景として指定されており、写真を撮影しながら散歩を楽しむことができます。
なお、北村韓屋マウルを歩く際には、地域住民の生活を侵害しないよう大声で騒がず、静かに観光するように注意しましょう。
西村
西村(서촌)とは景福宮の西側に広がっている地域のことを指します。
朝鮮時代には、訳官や医官などの専門職に従事していた人たちが集まって住んでいました。ハングルを作った世宗大王の生家があったのも、この場所です。
近代には韓国の国民的詩人である尹東柱をはじめとして、画家や詩人など様々な芸術家が住民として居住していました。
この村には現在、迷路のような路地に沿って韓屋がポツポツと残されており、歩いているとどこか懐かしさを感じさせてくれます。
益善洞
鍾路3街駅の近くにある益善洞韓屋マウル(익선동 한옥마을)は、狭い路地に素朴な韓屋が並んでいる村です。この地域にある韓屋はレンガ造りの壁や窓ガラスなど近代的な建築デザインが特徴です。
1920年代に不動産開発業者の鄭世権(チョン・セグォン)によって庶民のための住宅団地として建設されたこの村は、ソウルで最も古い韓屋マウルと言われています。
現在では個性的なカフェやレストラン、雑貨屋などのお店が軒を連ね、若者に人気を博しています。
例文
では、韓屋マウルに関する会話の例文を見てみましょう。
미나:우아! 한옥이 너무 예쁘네요. 이건 어디서 찍은 사진이에요?
うわあ!韓屋がとてもきれいですね。これはどこで撮った写真ですか?
유리:익선동 한옥마을에서 찍은 사진이에요.
益善洞韓屋マウルで撮った写真です。
미나:익선동이에요? 북촌과 서촌은 관광지로 유명한데 서울에 그런 곳이 있는지 처음 알았어요.
益善洞ですか?北村と西村は観光地として有名ですが、ソウルにそんな所があるなんて初めて知りました。
유리:익선동은 서울에서 가장 오래된 한옥마을이라고 해요. 예쁜 가게들이 많아서 요즘 젊은 세대에게 인기를 얻고 있는 곳이에요.
益善洞はソウルで最も古い韓屋マウルなんだそうです。かわいいお店が多くて、最近若い世代に人気を得ている所です。
미나:그렇군요. 익선동에서 가장 가까운 지하철역은 어디인가요?
そうなんですね。益善洞で一番近い地下鉄の駅はどこなんですか?
유리:가장 가까운 역은 종로 3가역이에요. 한번 가보세요. 정말 좋아요.
一番近い駅は鍾路3街駅です。一度行ってみて下さい。本当にいいですよ。
※2019年1月現在の情報です。
韓国「江陵」
韓国の北東部に位置する江原道には江陵市(강릉시)という市があります。2018年に開催された平昌オリンピック・パラリンピックの会場にもなった江陵には観光スポットがたくさんあります。
今回は江陵の観光スポットの一部をご紹介したいと思います。
烏竹軒
烏竹軒(오죽헌)は申師任堂と栗谷李珥が生まれた家です。
申師任堂というのは、五万ウォン札に描かれている女性芸術家のことです。ドラマ『師任堂(サイムダン)、色の日記』ではイ・ヨンエさんが演じていました。
栗谷李珥はその息子で、五千ウォン札に描かれている儒学者です。
烏竹軒は朝鮮王朝の第11代王・中宗の時代に建築されたもので、韓国の住宅の中で最も古い建物の一つと言われています。
カラスのように黒い竹が家の周りを囲んでいたため、烏竹軒という名前が付けられました。
敷地内には栗谷が生まれた夢龍室や、栗谷の著書『撃蒙要訣』と幼い頃使っていた硯を保管するために建てられた御製閣などもあります。
鏡浦台
鏡浦台(경포대)は鏡のように美しい鏡浦湖のほとりにある楼閣です。
その内部には栗谷が10歳のときに書いた『鏡浦台賦』をはじめとして数多くの名士たちの文章が掲げられています。
また、楼閣の周りには松やクヌギの木が茂っていて、風情のある景観を成しています。
船橋荘
船橋荘(선교장)は世宗大王の兄である孝寧大君の子孫・李乃蕃がイタチの群れを追いかけて偶然発見した土地に建てた家屋で、今もその子孫が住んでいます。
船橋荘という名前は鏡浦湖が現在より広かった頃、舟に乗って渡る村として、この地域を船橋里と呼んでいたことに由来しています。
ここでは観覧だけではなく、伝統菓子や民俗工芸品作りの体験、韓屋ステイも楽しむことができます。
韓国語会話の例文
では、江陵に関する会話文を見てみましょう。
나나:유미 씨, 강릉 가 봤어요?
ユミさん、江陵に行ったことありますか?
유미:아뇨. 전 아직 못 가 봤어요.
いいえ。私はまだ行ったことがないんです。
나나:강릉은 오죽헌과 경포대와 같은 관광지가 많아서 좋아요!
江陵は烏竹軒や鏡浦台のような観光地が多くて良いですよ!
유미:그렇게 좋아요? 강릉에 가 보고 싶어졌어요.
そんなにいいんですか?江陵に行ってみたくなりました。
「江陵」はハングルで「강릉」と書きますが、カンルンではなくカンヌンと発音しますので注意が必要です。これはㅇのパッチムの次にㄹから始まる文字が続く場合、ㄹはㄴの音に変化するというルールがあるからです。
「~してみた」「~したことがある」というように経験を表したいときは「~아/어 봤다」を使うことができます。
最後の母音がㅏもしくはㅗで終わる語幹には「~아 봤다」、それ以外で終わる語幹には「~어 봤다」を付け、「하다」は「해 봤다」にして表現します。
「~と同じだ」「~のようだ」と言いたいときには「~와/과 같다」を用います。パッチムのない体言には「~와」、パッチムのある体言には「~과」を付けます。
「~고 싶어지다」(〜したくなる)は、願望を表す「~고 싶다」(~したい)と、状態の変化を表す「~아/어지다」(~になる)が合わさったものです。
まとめ
どうでしたか?江陵には、この他にもコーヒー博物館やエジソン科学博物館、海水浴場など様々な観光スポットがあります。
皆さんも魅力溢れる江陵を訪れてみてはいかがでしょうか?
※2019年5月の情報です。