韓国語を学習している皆さんにぜひ行っていただきたい観光スポットが、韓国・ソウルにあります。
今回は韓国語を表記する文字であるハングルと、それを作った世宗大王について学ぶことのできる観光スポットを二つご紹介します。
ソウル観光攻略法:基本韓国語と人気スポットガイド
国立ハングル博物館
おすすめ観光スポットの一つ目は、国立ハングル博物館(국립한글박물관)です。
この博物館は日本人駐在員が多く住んでいる東部二村洞にあり、国立中央博物館と同じ敷地内に建てられています。国立ハングル博物館は3階建てで、入口は2階にあります。
常設展示室
2階にある常設展示室「ハングルの歩み」は、「新たに28個の字母を作る」、「簡単に学び、使う」、「世界に広く知られる」という三つの部門から構成されています。
一般民衆でも学びやすく、簡単に使えるようにと世宗大王が創製したハングルは、時代と共に社会に普及し、世界でも注目されるようになりました。
この展示室では、そのようなハングルの歴史を年表や模型、遺物、映像を通して知ることができます。
2階にはミュージアムショップもあり、ハングルがデザインされたグッズが販売されています。
企画展示室
また、3階には企画展示室があります。ここでは毎回、期間限定でハングルに関する様々なテーマを設けた展示が行われています。
例えばこれまでに、韓国語辞書の歴史について紹介した「辞書の再発見」や、初めてハングルで書かれた解剖学の教本を通して身体の韓国語表現に迫る「吾は身体なり~開化期のハングル解剖学物語~」などが開催されてきました。
博物館の観覧時間は午前10時からで、日曜日から金曜日までは午後6時まで、土曜日と「文化のある日」である毎月最終水曜日は午後9時までです。
観覧料金は無料です。金曜日の14時から日本語で展示解説も行われていますので、聞きながら観覧してみてください。
世宗物語
二つ目のおすすめスポットは、世宗物語(세종이야기)という展示館です。
ソウルへ旅行に行かれたことのある方は、景福宮の光化門からソウル市庁に行く道の途中で世宗大王の銅像を見たことがあるかもしれません。この展示館には、銅像の裏にある入り口を通り、地下2階へ降りて行くと入ることができます。
李氏朝鮮の第4代国王だった世宗大王は、ハングルの創製だけではなく、天体観測器や水時計、雨量計、楽器の製作など音楽や科学の分野でも様々な功績を残しました。
この展示館では、世宗大王の年表や、世宗大王が発明した日時計や伝統楽器などの模型の展示から、世宗大王の人物像について知ることができます。
また、タッチパネルに触れながらハングルの仕組みを学んだり、芸術家がハングルを素材に制作した作品を紹介している企画展示コーナーを見たりしながら、ハングルに親しみを持つこともできます。
観覧時間は火曜日から日曜日の午前10時から午後8時までで、観覧料は無料です。
韓国語会話
では、会話の例文を見てみましょう。
미나:한글에 대해 알고 싶은데 어디에 가면 좋을까요?
ハングルについて知りたいんだけど、どこに行けばいいでしょうか。
유리:국립한글박물관에 가거나 ‘세종이야기’에 가는 게 어때요?
国立ハングル博物館に行くか「世宗物語」に行くのはどうですか。
미나:국립한글박물관은 전에 가 본 적이 있어요.
国立ハングル博物館は前に行ったことがあります。
유리:그럼 ‘세종이야기’에가 보세요. 관람료 무료니까 부담없이 둘러볼 수 있어요.
それなら「世宗物語」に行ってみてください。観覧料無料なので気軽に見て回れますよ。
いかがでしたか。韓国旅行の予定がある方は、ハングルや世宗大王について詳しく知ることのできる博物館に、ぜひ足を運んでみてくださいね。
ソウルの景福宮近くにある二つの博物館
韓国ソウルには朝鮮王朝時代の宮殿が五つ残っていますが、その中で最も壮大な王宮と言えば景福宮(경복궁)ですね。
そんな景福宮のそばには興味深い博物館が二つあります。今回は景福宮の近くにある二つの博物館をご紹介します!
国立民俗博物館
国立民俗博物館(국립민속박물관)では、古くから人々が使用してきた様々な道具や貨幣などの展示物を通して、昔の人々の生活の様子を伺い知ることができます。
第1展示室「韓国人の一日」では、17世紀から20世紀までの韓国人の一日の生活にスポットが当てられています。
第2展示室「韓国人の日常」では、農耕生活を送ってきた朝鮮時代の人々の日常が季節ごとに展示されています。
第3展示室「韓国人の一生」では、朝鮮時代に儒教理念を重視した両班士大夫出身の人が、生まれてから亡くなるまでに経験する主な過程の展示が、儀礼を中心に展開されています。
国立古宮博物館
地下1階から地上2階まである国立古宮博物館(국립고궁박물관)では、朝鮮王朝の王室に関連する数多くの遺物から、朝鮮王族や宮中で働いていた人々の生活様式をのぞくことができます。
正面玄関のある2階には国王の象徴物や記録物が並んでいる第1展示室「朝鮮王朝の国王」、五大宮殿の歴史を理解できる第2展示室「朝鮮王朝の宮殿」、王族の生活用品を鑑賞できる第3展示室「王室の生活」があります。
1階には清から独立し日本に併合されるまでの大韓帝国時代を垣間見られる展示室「大韓帝国」があります。また、1階ロビーでは皇帝と皇后の御車を見学することができます。
地下1階には朝鮮王室の美術作品を味わえる「宮中書画」や、儒教に基づいて王室で行われた儀礼について知れる「王室の儀礼」といった展示室があります。
また、水準の高い科学技術の歴史を学べる「科学文化」室では太陽によってできる影を利用した日時計や、水力で作動し音も鳴る水時計などの発明品も見ることができます。
韓国語会話の例文
では、博物館に関する会話の例文を見ていきましょう。
지훈:내일 나랑 같이 국립민속박물관과 국립고궁박물관에 안 갈래?
明日僕と一緒に国立民俗博物館と国立古宮博物館に行かない?
유진:어, 난 경복궁에 가려고 하는데….
えっ、私は景福宮へ行こうと思うんだけど…。
지훈:그래서 박물관들에 가는 거야. 고궁박물관과 민속박물관은 경복궁 가까이에 있거든.
だから博物館に行くんだよ。古宮博物館と民俗博物館は景福宮の近くにあるから。
유진:그래? 그럼 같이 가자.
そうなの?じゃあ一緒に行こう。
上記の例文に出てきた「~(으)ㄹ래」は、自分の意志を表示したり相手の意向を尋ねたりするときに用いる表現「~(으)ㄹ래요」が「~するよ」「~する?」というようにパンマルつまりタメ口になった形です。
最後にパッチムが無い動詞の語幹には「~ㄹ래」、ㄹパッチム以外のパッチムのある動詞の語幹には「~을래」、ㄹパッチムがある動詞の語幹にはㄹが脱落して「~ㄹ래」が付きます。
国立民俗博物館と国立古宮博物館を観覧した後、朝鮮最高の宮殿である景福宮の中を散歩すれば、朝鮮時代の人々の暮らしぶりを生き生きと思い描くことができます。
景福宮を訪れた際には、近くにある博物館にもぜひ立ち寄ってみてくださいね。
※2019年9月現在の情報です。
韓国のおすすめエリア「ソウル駅」
韓国ソウルの玄関口と言えばソウル駅ですね。しかしソウル駅を利用したことはあっても、その周辺の観光をしたことがある人は少ないかもしれません。
そこで今回はソウル駅周辺の観光スポットをご紹介します。
文化駅ソウル284
現在のソウル駅のすぐ隣にある文化駅ソウル284(문화역서울 284)は、旧ソウル駅を復元した建物です。
名前にある「284」という数字は1981年に歴史的価値を認められて指定された旧ソウル駅の史跡番号です。
旧ソウル駅の駅舎は日本人の建築家・塚本靖が設計し、1922年から3年間の工事を経て、1925年より京城駅として使われてきました。
ドーム形の屋根と赤レンガの壁、ステンドグラスなどを特徴としたルネサンス様式の外観は当時、大きな話題を呼びました。
特に2階にあった韓国初の洋食堂「グリル」は大人気でした。
1947年には駅の名称が京城駅からソウル駅に変更されます。
しかし2004年に新ソウル駅が完工したため駅舎の役目を終え、閉鎖されました。
そして2009年から京城駅の建築当時の写真資料を基に復元改修工事が行われ、2011年に文化駅ソウル284として開館しました。
今は展示会、公演、ワークショップなどが開催される複合文化空間として活用されています。
ソウル路7017(서울로 7017)は、ソウル駅から南大門市場までを結ぶ遊歩道です。
「서울로」という名前には「ソウルの道」と「ソウルに向かって」という二つの意味が込められています。
この歩行路は元々1970年から45年間、ソウルの西側と東側を結ぶ往復二車線の自動車道として使われていました。
しかし老朽化により自動車の通行が難しくなったため、ソウル市が歩道にすることに決め、2017年に歩道橋として再誕生しました。
名前の「7017」という数字は橋が建てられた1970年の「70」と、歩道になった2017年の「17」からとられています。
この橋の上には様々な種類の植物が植えられているため、都会の中の空中庭園として親しまれています。
橋からは文化駅ソウル284や南大門の崇礼門も見えます。
夜にはライトアップされるので、散歩しながら眠らない街ソウルの夜景を眺めることもできます。
韓国語会話の例文
では、ソウル駅周辺の観光スポットに関する会話の例文を見ていきましょう。
유리:어제 뭐 했어요?
昨日何しましたか?
미나:산책도 하고 관광도 할 겸 서울로 7017에 갔다왔어요.
散歩と観光を兼ねてソウル路7017に行ってきました。
「겸」は漢字で「兼」と書きますが、「~(으)ㄹ 겸」(~を兼ねて)は動詞の語幹に付いて、複数の目的がある行動をするときに用います。
前に来る動詞の語幹の最後にㄹパッチム以外のパッチムがある場合は「~을 겸」を付けます。
動詞の語幹の最後にパッチムがない場合、またはㄹパッチムがある場合は「~ㄹ 겸」を付けます。
ソウルで夜景を楽しめる場所
ソウル観光の楽しみは、昼間だけではありません。夜にはイルミネーションやライトアップが様々な場所で開催されており、幻想的な景色を味わうことができます。
今回はソウルの期間限定で夜景が堪能できるスポットを三つご紹介します。
盤浦大橋の月光レインボー噴水
ソウルの中央を東西に流れる漢江には真ん中辺りに盤浦大橋(반포대교)という二階建ての橋が架かっています。
この橋には月光レインボー噴水(달빛 무지개 분수)が設置されており、毎年4月から10月まで毎日4~6回20分間ずつ噴水ショーを観覧することができます。
このショーは水が音楽に合わせてアーチ状に漢江へ流れ落ちるというものですが、夜にはそこへ200個以上の虹色の照明が点灯するというロマンチックな演出が加えられます。
この噴水は2008年に世界で最も長い橋の噴水としてギネスブックにも登録されました。
ドラマ「花より男子」にも登場
また、ドラマ「花より男子~Boys Over Flowers」にも登場し、話題になりました。
この噴水ショーは近くにある盤浦漢江公園から眺めるのが一般的ですが、橋の下にある歩道を歩いたり、汝矣島から出発する遊覧船に乗ったりして観賞することもできます。
なお、盤浦漢江公園では3月末から10月末までの金曜日と土曜日の夜に「ロマンチック月光マーケット」と題した夜市が開催されており、美しい風景を背景にハンドメイド作品のフリーマーケットや屋台、野外公演を楽しめます。
ちなみに、橋の隣にはセビッソムと呼ばれる3つの人工島があります。
そこにはレストランやカフェなどが入った建物が建てられており、夜にはライトアップされるので、合わせて観光することをお勧めします。
景福宮の夜間特別観覧
景福宮(경복궁)は、朝鮮を建国した李成桂(イ・ソンゲ)が1395年に建てた朝鮮王朝の王宮です。
「景福」という名前は、朝鮮建国の功臣である鄭道伝(チョン・ドジョン)が中国の古典『詩経』に出てくる「君子萬年、介爾景福」という一節を引用して、新しい王朝が大きな幸せを享受することを願って付けたと言われています。
そんな景福宮では毎年、一定期間のみ夜間特別観覧が実施されています。
中でも、国の慶事があるときに宴会を行っていた楼閣の慶会楼は池の中に建てられているため、ライトアップされ水面に映る姿が美しいと評判です。
但し一日の観覧人数には制限があり、外国人の場合は当日先着順になるため早めに行ってチケットを購入するのが良いでしょう。
昌徳宮月明かり紀行
昌徳宮(창덕궁)は1405年に景福宮の離宮として創建された宮殿で、ユネスコ世界文化遺産にも登録されています。
昌徳宮では毎年春と秋に「昌徳宮月明かり紀行」と称して、ガイドの説明を聞きながら夜景を観覧することができるイベントを行っています。
特に庭園である後苑を散策し、芙蓉池の水面に映し出される建物を見るのは圧巻です。
また、このイベントには伝統茶の試飲と、パンソリや影絵芝居、伝統舞踊といった伝統芸術公演の観覧も含まれています。
なお、このチケットの購入にはインターネットでの事前予約が必要で、人気ですぐに売り切れてしまうので、発売開始と同時に即申し込みした方が良さそうです。
例文
では、会話の例文を見てみましょう。
미나:가족이랑 야경을 보러가고 싶은데요. 어딜 가는 게 좋을까요?
家族と夜景を見に行きたいんですが、どこに行くのが良いでしょうか?
유리:경복궁이나 창덕궁에 가보는 건 어때요? 그리고 “꽃보다 남자”에 등장한 반포대교 달빛 무지개 분수도 아름다운 야경 명소로 유명해요.
景福宮や昌徳宮に行ってみるのはどうですか?それと『花より男子』に登場した盤浦大橋の月光レインボー噴水も美しい夜景の名所として有名です。
미나:그렇군요. 다시 계획을 세워볼게요. 고마워요.
そうなんですね。もう一度計画を立ててみます。ありがとう。