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世界的に、地球環境問題に対する関心が高まっていますね。韓国でもエコ対策として様々な努力が行われています。
では具体的に、どのような取り組みが実施されているのでしょうか。今回は韓国の環境問題対策についてご紹介したいと思います。
韓国の環境問題対策:現状と取り組みの成果
店内での使い捨てカップの使用禁止
「カフェ大国」と呼ばれているほど、韓国にはたくさんのカフェがありますね。
カフェなどで飲み物は紙コップやプラスチックコップといった使い捨てカップで提供される場合が多いですが、韓国では1年間に排出される使い捨てカップが1人当たり510個にも及ぶそうです。
そんな中、韓国政府は2018年8月からコーヒーチェーン店やファーストフード店での使い捨てカップの使用を規制する政策を実施しています。
店内を利用するお客さんに対しては、使い捨てカップでの飲み物の提供を禁止し、マグカップやグラスで提供するというものです。もしお客さんがお店の中で使い捨てカップを使って飲んでいるのが見つかった場合、お店に罰金が科せられます。
また、大手チェーン店ではマグカップやタンブラーなどのマイカップを持ち込んで注文すると200~300ウォンほど割引になるという嬉しいサービスもあります。
スーパーでのレジ袋の配布禁止
韓国に行ったとき、スーパーマーケットでお土産を購入したことのある方も多いと思います。その際、お金を払って、レジ袋をもらった経験はありませんか。このように韓国の大型マートやスーパーではレジ袋が有料で配布されています。
日本でもスーパーなどでのレジ袋の有料化が進められていますが、韓国では1999年から法制化され、袋が欲しいときには50~100ウォンほどで購入しなければならなくなりました。
また、2018年の年末からはレジ袋の配布自体が全面禁止されます。買い物をしたときには、持参したエコバッグや段ボール箱を使用することになります。指定ゴミ袋を購入して、代わりに使うこともできます。
さらに、これまで無料でレジ袋を配布していたベーカリーや洋菓子店でも、有料での配布となるそうです。韓国へ旅行に行くときには、エコバッグを忘れずに持っていきたいですね。
韓国語会話
では、環境問題についての実際の会話を見てみましょう。
미나:환경 오염이 점점 더 심각해지고 있네요.
環境汚染がだんだん深刻になっていますね。
유리:맞아요.환경 오염을 막기 위해서 정부도 많이 노력을 하고 있는 것 같아요.
そうですね。環境汚染を止めるために政府もたくさん努力をしているみたいですね。
미나:그래요? 어떤 대책을 세우고 있나요?
そうなんですか?どんな対策を立てているんですか?
유리:예를 들어 정부는 카페에서 일회용컵 사용을 규제하고 있어요.
例えば政府はカフェで使い捨てカップの使用を規制しています。
미나:그렇군요. 좀 더 일찍부터 일회용품 사용을 금지했더라면 좋았을 텐데.
そうなんですね。もっと早くから使い捨て用品の使用を禁止していれば良かったのに。
環境問題に対して大胆な政策を次々と実行している韓国。私たちもそれに見習って、環境に配慮した行動をとっていきたいですね。
韓国の深刻なごみ問題
ごみの問題は世界共通問題。
国土が日本の約三分の一、人口が二分の一の韓国は日本よりも深刻なごみ問題に頭を悩ませています。
でもそこは韓国。
いろいろな新しい政策が発表され、次々と試みを行っています。一体どういう新策でしょうか。
生ごみの回収
韓国も日本と同様にごみの分別回収を行っています。
ただ日本と違うごみの回収が1つあります。それは生ごみの回収。
いつでも捨てられるように生ごみ専用の大きいプラスチック箱があるのだけれど、袋のまま捨てることはできずに生ごみのみを捨てなければなりません。
だから夏なんて本当に골치 아픈 일(ゴルチ アップン イル/頭が痛い仕事)なんです。
なぜかって。それは臭いし、虫も多いから。
生ごみの再利用
でも筆者が生ごみをほかのごみに混ぜて袋ごとポーンと捨てるなんてことをしなかったのは、
この生ごみは肥料や家畜のえさになるからと聞いていたからなんです。
これも立派な再利用なんですね。
家畜のえさになるのだから肉の骨や貝殻、野菜の根っこや魚の骨は捨ててはいけないことになっているので100%再利用されているのかと思っていましたが、実は30パーセントも使われていない様子。
やはりあまりにも生ごみが多すぎることが問題です。
そこで韓国では生ごみを減らすために新しい試みを行っています。
それは捨てる生ごみの量だけお金を払うという試み。
住民にカードが配られ、生ごみ専用ごみ箱にカードをあてると蓋が開きごみを捨てられます。
ごみを捨てた後さらにカードをかざすと、だれがいくら捨てたかその量が計算されるシステムになっています。
電子化が進む韓国ならではの工夫だと思いませんか。
ただこれはアパート団地ごとに処理費が付加されるため実際ごみが減るかどうか確証が持てないこと、
また1台あたりのコストが高額だという理由から実用化している地域は多くないようです。
有料ごみ袋
では次にどんな試みがされているか。
それは1枚30円ほどのごみ袋を購入して袋ごと生ごみ専用のごみ箱に捨てるという方法です。
高いごみ袋をそう簡単に捨てることはできませんよね。
そうするとごみも減るというものです。
なんだか一気に原始的な方法になってしまいましたが、新しいことをすぐに導入してみる実行力はさすが韓国と思わざるをえません。
では今日の会話を見てみましょう。
会話
아내: 쓰레기 좀 버리고 와.
남편: 남편이 이러면 사람들이 공처가라고 하는데..
아내: 아냐. 오히려 다정남이라고 다들 칭찬해주는데.
남편: 알았어. 갔다 올께.
공처가(ゴンチョガ)は、恐妻家という意味です。
ちなみに愛妻家は애처가(エチョガ)と言います。
다정남(タジョンナン)は다정한 남자の省略語で、情の深い男という意味になります。
和訳
妻: ちょっとゴミ捨てて来て。
旦那:旦那がそんなことすれば、みんな恐妻家だと思うだろう。。
妻: 思わないよ。むしろ情深い男だとみんなほめてくれるわよ。
旦那:分かった。行って来るよ。
まとめ
こういった会話はどこででも聞かれそうですよね。韓国では、南に行くほどごみを捨てる男の人が少なくなるという説がありますが真実でしょうか。