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みなさんは「韓国語能力試験(TOPIK)」という試験を聞いたことがありますか?
韓国政府が認定している韓国語の試験で、韓国の大学へ留学する場合や、就職する際にも必ず必要になってきます。
今回は TOPIK の対策に役立つ情報を少しお届けします。
韓国語能力試験Ⅱの対策
TOPIKⅡのレベル
TOPIKⅡは2014年から中級・高級が同一試験に
以前の TOPIK は初級・中級・高級と3つのレベルに分かれていましたが、2014年からはⅠが初級、Ⅱが中級・高級と変更になりました。
このことによって、初級を終えた学生から、ある程度韓国語を使いこなせる上級者が、一つの同じ試験を受けなければならないという事態になったのです。
5,6級を目指すレベルであれば問題ありませんが、3級を目指す中級レベルの人にはとても酷な話ですよね。
レベルも難しい、分量も多いので、後半の方の問題を見て「難しすぎる!手が付けられない、ダメだ…」と諦めてしまうのではなく、とりあえず前半の簡単な問題で点数を獲得できるように対策を練るのが一番です。
韓国語の語彙の60%弱は漢字語
TOPIKⅡで点数を取るためにやるべきことはたくさんありますが、今回は漢字語のお話をしたいと思います。
実は韓国語は、60%弱が漢字語からなる語彙が使用されているということはご存知ですか?
初級レベルで出てくる基礎的な語(あいさつ、助詞、語尾など)は韓国語の固有語が大半ですが、文章のレベルが難しくなればなるほど漢字語の割合が増していきます。
固有語はひとつひとつ暗記して覚えなければなりませんが、漢字語であれば日本で使われている単語もありますし、習ったことがない単語でも、日本語の漢字語から推測することも可能なんです!
以前の TOPIK の試験では、中級から高級に入ったら、漢字語ばかりで逆に読解などが楽になったという話も良く聞きました。
韓国語の漢字の読み方は1パターンのみ
漢字は簡単
漢字語の推測で重要なポイントとなるのが、韓国語の漢字は読み方が1パターンしかないということです。
日本語であれば、訓読み・音読みがあり、さらにそれぞれも必ずしも一つではなく、色んな読み方があったりしますよね。
日本人でさえも漢字を見て、これ何て読むんだろう、と迷ってしまうことは多々あります。
しかし韓国語はいくつかの例外を除いて、ほとんど全ての漢字は読み方が1つだけなんです。以下に例を挙げてみましょう。
会社→회사
「会」という必ず「회」と読み、「社」という漢字は「사」と読みます。これが分かれば「社会」という漢字は「사회」だということも分かるんです。
さらに、これに「員」という言葉を付けて「会社員」と言いたい場合も、「員」が「원」で「회사원」となります。
つまり「会」が「회」、「社」が「사」という読み方を知っていれば、その漢字を使う単語は知らなくても推測で見当がつくのです。
漢字から意味を推測!
中級・高級レベルでは、難しい語彙がどんどん出てきます。それはある意味分からなくても当然ですね。
試験で知らない単語ばっかり出たとがっかりすることなく、推測力を活用すればある程度対応できるということを覚えておきましょう。
例題
今回は、TOPIK の制度が変わる前の第34回中級の読解の問題から漢字語をいくつかピックアップしてみましたので、みなさんもどのくらい推測できるかやってみましょう。
- 지원→支援
- 승용차→乗用車
- 시행→施行
- 수분→水分
- 성질→性質
- 화제→話題
- 배려→配慮
- 제품→製品
- 실행→実行
- 영향→影響
- 주택→住宅
- 사항→事項
- 요구→要求
いかがでしょうか?実際には前後の文脈もヒントになるので、もっと推測しやすくなりますし、語彙の用いられ方(「●●하다」「●●을/를」など)で動詞・形容詞・名詞など品詞が分かったりもしますね。
これで少し試験での負担が減ると思います。ぜひ活用してみてください!!
漢字の使われ方に注意
一つ注意したいことは、こうした漢字語は日本語と同じ意味・用いられ方の語彙に限るということです。
同じ漢字語でも、日本語と韓国語では意味が違ったり、違う漢字を使ったりすることがけっこうありますよね。
공부하다→意味:勉強する(漢字:工夫)
생각하다→意味:考える(漢字:生覚)
ですので、こういった単語はやはり日本語からは推測できないので、固有語のように暗記する必要があります。
面白い例ですが、漢字語の話を授業でした後にとある学生が「紅葉」という単語を言おうとして「紅」が「홍」、「葉」「엽」だから「홍엽」だと答えた人がいました。
「紅」と「葉」の漢字の読み方を知っていたことにはとても感心しましたが「紅葉」は韓国語ではその漢字を用いずに、「丹楓」という漢字を使って「단풍」と読みます。
あまり日本では見かけない漢字ですよね。こうした類も、一つ一つ覚えていきましょう。
韓国語の試験には「韓国語能力試験」と「ハングル検定」という2つの試験があります。
これは皆様もご存知だと思いますが、
今日は「韓国語能力試験の解き方」をお話したいと思います。
「韓国語能力試験って?」
この試験の最大のポイントは全て韓国語だということ。
全ての韓国語を理解していればこそできる試験!
と思っている方も少なくないのではないでしょうか?
でも、これが違うんですね。
なぜなら、わからない単語があっても、前後の文章がわかれば意外とわかってしまうものなのです。
例えば、第37回の읽기問題から出題してみましょう。
1ー아침에 일찍 ( ) 일곱 시 비행기를 탈 수 있다.
①일어나야 ② 일어나려고 ③ 일어나며 ④ 일어나더니
ここで、일찍がわからなかったとします。
でも前後の文章を見てみましょう。
아침ー朝
일찍 (일어나다)
일곱 시ー7時
비생기를 탈 수 있다ー飛行機に乗ることができる
「朝、일찍起きれば7時の飛行機に乗ることができる」まで完成しました。
しかし、よく見ると “起きれば”の ~(으)면,~다면がありません。
そこでもう一度日本語を考えてみます。
すると
「朝、일찍起きてこそ7時の飛行機に乗ることができる」と完成させることができます。
この問題では文法も覚えていないと少し難しいですが今回は省略します。
私が言いたいことは、文章をある程度完成させることができたら、
意味がわかるということです。
想像力を働かせてみてください。
「朝、早く起きてこそ7時の飛行機に乗ることができる」と自然と出てくるわけです。
普通、朝と言えば、「早い」とか「早起きした」とか「寝坊した」ですよね?
この試験では、日本語力も問われているかもしれないということです。
ただ、日本語ばかり考えていると韓国語がでてこなくなってしまうので、
わからない時だけ使うことをオススメします。
会話
가:하나코는 한국어 공부한 지 얼마나 됐어?
(花子は韓国語の勉強をはじめてどのぐらい?)
나:나는 얼마 되지 않았는데…
(私はまだそんなにたってないよ)
가:그래? 공부하기 힘들지 않아?
(そう。勉強しんどくない?)
나:응.재미있어.
(うん。おもしろいよ)