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愛し合っているけれども、遠く離れていて年に1回しか会えない遠距離恋愛カップル。その名は織姫と彦星です。
彼らが会う七夕の日に関するストーリーや日にちは日本、中国、韓国で少しずつ違いますが、今日は韓国のストーリーをご紹介しようかと思います。
韓国の七夕物語 – カラスとカササギが紡ぐ愛の橋と伝統風習
韓国の七夕の由来と風習
日本の七夕の日は陽暦の7月7日ですが、中国と韓国は陰暦の7月7日です。
しかし、面白い事実は、ここ10年間、2008年と2013年を除いて、七夕の日(陰暦の7月7日)には毎年、雨が降ったのです。
いったい、なぜでしょうか?今日はその謎を解き明かしてみようと思います。
七夕の由来
一番目の謎です。
なぜ織姫と彦星はそんなにも愛し合っていたのに、離れ離れになるしかなかったのでしょうか?
玉皇上帝という王様が誠実な彦星と織姫を結婚させますが、結婚したふたりは、深く愛し合うあまり仕事をしなくなり、天での秩序を乱してしまいます。
それで、腹が立った王様はふたりを銀河系の両極端に落とすという罰を与えました。
カラスとカササギ
二番目の謎です。
落とされて、お互いが恋しくて、悲しむ織姫と彦星が会えるように助けたのは誰でしょうか?
答えはカラスとカササギです。
地上で生きるカラスとカササギは、橋がなくて会うこともできずに互いに恋い焦がれている織姫と彦星の心痛む事情を聞いて007作戦を練りました。
それは年に1回、7月の七夕になると、天までのぼっていって互いに頭と頭をくっつけ、銀河系に橋をかけて織姫と彦星が会えるようにしてあげたのです。
その橋の名前が何かですって?カラスとカササギがかけた橋なので오작교(烏鵲橋:オジャッキョ)と言います。
雨が降るわけ
三番目の謎です。
では、なぜ七夕の前後に雨が降るのでしょうか?
それは、織姫と彦星が年に1回会う七夕の日の朝は喜びの涙が流れ、夜は別れなければならないので、悲しみの涙を流すからです。
翌日のカラスとカササギ
四番目の謎です。
七夕の日にはカラスとカササギを見かけない、また、次の日にはカラスとカササギの姿がなんだか変だと言われているのですが…なぜでしょう?一体どんな姿?
カラスとカササギは銀河系に橋をかけに行ったので、七夕の日には見かけないんですね。そして、次の日、カラスとカササギの頭ははげているそうです。
なぜかって?織姫と彦星に足で踏まれるからです。
沐浴
五番目の謎です。
なぜ七夕の日に人々は沐浴をするのでしょうか?
織姫と彦星が会う日に降る雨水は薬水だと思っていたので、お風呂がなかった昔の人は、渓谷や滝を探して沐浴をしたそうです。
また、七夕に雨が降ると豊作になると考えられていました。織姫と彦星が降らせる涙は薬水だという信仰を持っていたからです。
女性の外出禁止
他にもおもしろい七夕の日の風習はあるのかですって?
京畿道、全羅北道、光州等の地域では七夕を「穀物を準備する日」としており、男性は野原に出て、女性は午後まで外出禁止だったという変わった風習があったそうですよ!
カラスとカササギがつくった愛の橋
민우: 아침부터 비가 내리네…
ミヌ: 朝から雨が降るね…
지우: 오늘 칠석날이잖아.
ジウ:今日は七夕じゃない。
민우: 그게 무슨 상관이 있다는 거야?
それが何の関係があるっていうの?
지우: 아침에 내리는 비는 기쁨의 눈물, 저녁에 내리는 비는 슬픔의 눈물이지.
朝に降る雨は喜びの涙、夜に降る涙は悲しみの涙でしょ。
민우: 그래? 그럼 우리 오늘 견우와 직녀처럼 만날까?
そう?じゃあぼくらも今日、織姫と彦星みたいに会おうか?
지우: 안돼. 경기도에서는 칠석날 여자는 외출금지야.
だめよ。京畿道では七夕の日、女性は外出禁止よ。