韓国語で「予想」や「錯覚」を表す表現の使い方・例文

  1. 日常会話で覚える韓国語

物事を勝手に思い込んでしまった。韓国語には、そのようなときに使える「~는/()/()ㄹ 줄 알았다」(~と思った)という文法があります。

今回は予想や錯覚を表す韓国語表現について学習していきましょう。

動詞

韓国語が流ちょうに話せるようになると、こんなシーンに良く出くわします。

당신이 일본어를 하는줄 몰랐어요. 한국어가 매우 좋았기 때문에요.

あなたが日本語を話せるとは思いませんでした。韓国語がとてもお上手だったので。

こんな風に表現したいとき・されたときには、どんな韓国語の文法を使えばいいのだろうか。

聞いたことはあるけれど、自分のものとしてまだ使う自信がない表現だ。

そう思ってしまった方もいるのではないでしょうか。

今回は、少し応用編のこの表現方法について学んでいきましょう。既に聞いたことがある・知っている方でも、復習をすることで表現の幅を増やすことができますよ。

現在形

」は「」や「」の連体形の後に用いることで、方法・推量・事態・事実などを表す依存名詞で「すべ・方法・もの・こと」の意味になります。

」と一緒に使う動詞は「알다」と「모르다」で、直訳してみますと「術がわかる・わからない」「ことを知っている・知らない」のようになります。

発音は常に()ㄹ 쭐と濃音で発音するので注意しましょう。ジュルではなく、チュルとなります。

似た表現で「ㄹ 수 있다」と「ㄹ 수 없다」がありますが、「」と組み合わせて使うのは「있다=ある」「없다=ない」。「」とセットは「알다=わかる」「모르다=わからない」です。

動詞では現在形の場合、語幹に「~는 줄 알았다」(~すると思った)を付けます。語幹とは用言の原形からを除いたもののことですね。

それでは、早速例文で学習してみましょう。

유나 : 열심히 공부하는 줄 알았어.

熱心に勉強しているのかと思った。

민지 : 아니, 만화를 읽고 있었어. 일본의 ‘귀멸의 칼날’ 너무 재미있어. 알아?

ううん、漫画を読んでいたんだよ。日本の「鬼滅の刃」ってすごくおもしろいの。知ってる?

유나 : 당신이 일본 만화를 읽고 있을 줄은 몰랐다. 얼마전까지만 해도 일본에는 관심이 없다고 했었는데.

あなたが日本の漫画を読んでいるなんて思わなかった。ついこの間まで日本には興味ないと言っていたのに。

민지 : 만화는 별개지. 유나도 꼭 읽어봤으면 좋겠어!

漫画は別でしょう。ユナも絶対読んで見てほしい!

유나 : 알았어, 그거 다 읽으면 빌려줘!

わかった、それを読み終わったら貸して!

これまで学んだ表現の中に「할 수 있어」があったと思います。どのように違うのだろうと思うかもしれません。

할 줄() 알다/모르다」は「할 수 있어」よりも、「習得してしっかりと使えるレベル」を表します。語学でいえば中上級レベルのことです。能力的な深みがあると考えてください。

例を挙げるとすると、韓国語で日常会話が無理なくできる程度、料理であればレシピを見なくてもそれなりの料理が作れる程度でしょうか。

このブログを読んで学習している皆さんは、きっと한국어 할 줄 알다ですね!

予想と錯覚の過去形

過去形

過去に完了していることについて触れたい場合は、動詞の語幹に「()ㄴ 줄 알았다」(~したと思った)を付けます。

語幹の最後が母音で終われば、語幹に「~ㄴ 줄 알았다」を付けましょう。

語幹の最後がㄹパッチムで終われば、を脱落させてから語幹に「~ㄴ 줄 알았다」を付けます。

語幹の最後がㄹパッチム以外のパッチムで終われば、語幹に「~은 줄 알았다」を付けてください。

それでは、実践を思い浮かべながら例文で学習してみましょう。

유나 : 너는 일본대학을 졸업한줄 알았는데 아니구나.

あなたは日本の大学を卒業したのだと思っていたけど違うんだね。

민지 : 맞아. 한국의 대학을 졸업하고, 일본에서 어학원을 다녔거든.

そう。韓国の大学を卒業してから、日本で語学学校に通ったんだ。

유나 : 아직 일본에 온지 얼마 안됐는데, 일본어를 잘해서 놀랐어.

まだ日本に来てそんなに時間が経っていないのに、日本語が上手で驚いたよ。

민지 : 한국에 있는 동안 일본 드라마를 많이 보고 있다면 조금씩 기억하고 있었지 뭐야.

韓国にいる間に日本のドラマをたくさん見ていたら、少しずつ覚えていったんだよ。

유나 : 대단하다! 그럼 나도 한국드라마를 많이 봐야겠다!

すごいね!じゃあ私も韓国のドラマをたくさん見てみようと思う!

未来や推測の表現

未来や推測の場合は、動詞の語幹に「()ㄹ 줄 알았다」(~するだろうと思った)を付けます。

語幹の最後が母音で終われば、語幹に「~ㄹ 줄 알았다」を付けましょう。

語幹の最後がパッチムで終われば、を脱落させてから語幹に「 알았다」を付けます。

語幹の最後がㄹパッチム以外のパッチムで終われば、語幹に「~을 줄 알았다」を付けてください。

ちなみに、これを「()ㄹ 줄 알다」のように現在形にすると「~が分かる」という能力や方法を表すこともあります。

実践として、例文で学習してみましょう。

유나 : 초등학교 때 너는 정말 머리가 좋았기 때문에 미래에는 변호사나 의사가 될 줄 알았어.

小学校の時、あなたは本当に頭が良かったから、将来は弁護士か医者になるかと思ったよ。

민지 : 정말? 그렇게 똑똑했던 기억은 없지만.

本当?そんなに頭良かった覚えはないけれど。

유나 : 반에서 제일 머리가 좋았던 게 틀림없어. 지금 모델을 하고 있다니 놀랐어.

クラスで一番頭がよかったのは間違いないよ。今モデルをやっているなんて驚いたよ。

민지 : 하고 싶은 일을 하는 게 최고죠? 하고 싶은 일이 생겨서 지금 너무 행복해.

やりたい仕事をやるのが一番でしょう?やりたい仕事ができて、今すごく幸せ。

유나 : 역시! 유언 실행하는 건 예전과 달라지지 않았네. 멋있다.

さすが!有言実行するのは昔と変わっていないね。かっこいい。

未来形の場合、「すると思った」には日本語と同じで、意外だったという意味と、予想通りだったという意味の両方があります。

どちらのパターンで使っているかは、文脈で判断するしかありません。使われている文脈に合わせて、相手がどのような意図で話しているかを推察する能力が必要になります。

例えばこんなシーンの時には、推察の能力が試されます。

당신의 팀이 우승 알았어요.

あなたのチームが優勝するだろうと思っていました。

→とても強くて優勝すると思っていたのに、まさか優勝できなかったなんて…。(意外)

→うちのチームなら、優勝できると思っていましたよ。(予想どおり)

過去に起こった出来事を今振り返っているとしても、優勝について考えたのは過去のある地点、未来のことについてです。難しく感じるかもしれませんが、時制に気を付けながら使ってください。

予想と錯覚の形容詞

形容詞

形容詞では、事実を知っている場合、語幹に「()ㄴ 줄 알았다」(~いと思った)を付けます。

推測する場合には、形容詞の語幹に「()ㄹ 줄 알았다」(~いだろうと思った)を付けてください。

実際にどのような表現になるのか、例文で学習してみましょう。

유나 : 너는 흰색을 좋아하니까 차도 무조건 하얀 줄 알았어. 그런데 검은색을 샀구나.

あなたは白が好きだから、車も絶対に白いと思ったよ。だけど黒を買ったんだね。

민지 : 흰색이면 더러움이나 상처가 눈에 띌까 봐.

白だと汚れとか傷が目立つかなと思って。

유나 : 그러게 말이야 한국에서는 검은색 차가 제일 많은 것 같기도 해.

確かにね。韓国では黒の車が一番多い気もする。

민지 : 그래도 역시 흰색을 좋아하니까 흰색 차를 보면 부럽지.

でもやっぱり白が好きだから、白い車を見ると羨ましくなるんだよね。

유나 : 이제 어쩔 수 없어. 검정색도 엄청 멋있다고 생각해.

もうしょうがないよ。黒もすごくかっこいいと思うよ。

存在詞

存在詞「있다」(ある、いる)と「없다」(ない、いない)を用いるときには、語幹に「~는 줄 알았다」(~と思った)を付けます。

推測する場合には、語幹に「~을 줄 알았다」(~だろうと思った)を付けてください。

それでは、例文で学習してみましょう。

유나 : 한국 남자들은 모두 드라마처럼 멋있는 줄 알았어. 그런데 그런 건 아닌가 보네.

韓国の男性は全員ドラマみたいにかっこいいと思っていたの。だけど、そういうわけではないみたいだね。

민지 : 당연하지? 일본에서도 길에 있는 사람이 다 연예인처럼 멋있는 건 아니잖아.

当たり前でしょう?日本でも道にいる人が全員芸能人みたいにかっこいいわけじゃないじゃない。

유나 : 맞아. 근데 한국남자들은 일본보다 다들 피부가 하얀거같아.

その通り。でも、韓国の男性は日本よりみんな肌が白い気がする。

민지 : 그럴 수도 있어. 남자라도 피부 관리를 하는 사람이 많이 있어. 여자만큼은 아니지만.

そうかもしれない。男性でも肌管理をしている人がたくさんいるよ。女性ほどではないけれどね。

유나 : 남자들도 피부과에 자주 가는 것 같아. 그동안 피부과에 남자가 많아서 놀랐어.

男性でも皮膚科によく行くらしいね。この間皮膚科にたくさん男性がいてびっくりしたよ。

予想と錯覚の名詞表現

名詞

名詞には「 알았다」(~だと思った)を付けます。名詞の場合は簡単ですね。

具体的なイメージをもつために、例文で学習してみましょう。

유나 : 네가 키우는 건 고양이인 줄 알았어. 근데 전화로 울음소리를 들은 느낌과는 다른 것 같아.

あなたが飼っているのは猫だと思っていたよ。だけど、電話で鳴き声を聞いた感じだとちがうみたいだね。

민지 : 맞아, 내가 키우는 건 작은 개야. 초코라는 이름이야.

そうだよ、わたしが飼っているのは小さい犬だよ。チョコって名前なんだよ。

유나 : 귀엽지. 근데 왜 고양이 카페를 자주 가?

絶対かわいいよね。でもどうして猫カフェによく行っているの?

민지 : 고양이도 좋아하는데 강아지를 키워서 같이 안 바꾸니까 그렇지. 고양이 정말 귀여워!

猫も好きなのに犬を飼っていて一緒に飼えないからだよ。猫って本当にかわいい!

유나 : 그런 거였구나. 동물을 너무 좋아하는구나.

そういうことだったのね。動物が大好きなんだね。

まとめ

今回は「~는/()/()ㄹ 줄 알았다」の使い方について詳しく学びました。文型がいろいろと出てきてややこしいと感じることが多いかもしれません。

しかしネイティブの韓国人は、この表現をかなり一般的に使います。特に多く使われるのは「〇〇語ができる」「料理ができる」など、スキルがある・ないという文脈です。

友達同士や知り合い同士でも頻繁に使われる表現ですので、絶対に覚えておきたい表現の一つ。動詞や形容詞の活用によって過去・現在・未来の状況を表現できるため、場面に応じた適切な使い方ができると上級者に近づけます!

学んだ文法を自分のものにして、使い方をしっかり身に付けるためには、いろいろな文脈で練習することがとっても大切です。

会話では文型が表すニュアンスや感情が重要になるため、相手の反応をよく観察して、適切なタイミングで使えるよう心掛けましょう。特に誤解を避けるためには、文法だけでなく相手の言葉や状況をよく理解することが必要です。

また、この表現は感情を伴うことが多いので、どのような気持ちを自分が・相手が伝えたいのかを意識すると、効果的に練習ができます。

「~と思っていたけど、違った」という失望や驚き、あるいは期待外れのニュアンスを自分で感じながら使ってみると、言葉に感情が乗りやすくなるでしょう。

最初は難しく感じるかもしれませんが、繰り返し練習して少しずつ慣れていってください。大事なのは完璧さを求めすぎず、実際に使ってみることですよ。

間違いを恐れずにどんどん会話に取り入れていくことで、自信を持って使いこなせるようになりましょう!

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