儒教の文化が根強く残っている韓国では、上下関係が非常に重んじられています。そんな韓国で目上の人と話すとき、敬語を上手に使いこなせたらいいなと思われませんか?
そこで今回は韓国語の尊敬の表現を学習していきましょう。
韓国語の敬語、尊敬の表現をマスターしよう!
~(으)시~「~れる」「~られる」
日本語では動詞の活用形に「お~になる」や「~れる」「~られる」を付けると尊敬語を作ることができますね。
それと同じように韓国語では、用言の語幹に語尾「~(으)시~」を付けることで、尊敬の意味を表すことができます。
用言の語幹がㄹ以外のパッチムで終わるなら「~으시~」、母音やㄹパッチムで終わるなら「~시~」を付けます。
これに丁寧な語尾の平叙文の現在形「~(스)ㅂ니다」を付ける場合、「~(으)십니다」(お/ご~になります)となります。
「~(으)시」に、やわらかい丁寧語の平叙文の現在形「~아/어/여요」が接続する場合は「~(으)셔요」となりますが、一般的には「~(으)세요」(~されます)を用います。
名詞に付く場合は「~(이)십니다」「~(이)세요」(~でいらっしゃいます)という形になります。
名詞の最後の文字にパッチムがあれば「~이십니다」「~이세요」、パッチムがなければ「~십니다」「~세요」となります。
어머니는 식당에서 일하십니다.
母は食堂で働いています。
※韓国では親や祖父母などの家族にも敬語を使います。
過去形は、「~(으)시~」に過去の表現「~었~」を付けた形の「~(으)셨습니다」「~(으)셨어요」(~なさいました、~されました)です。
선생님이 오셨습니다.
先生がいらっしゃいました。
疑問形にするときには「~(으)십니까?」「~(으)세요?」(お/ご~になりますか?、~されますか?)とします。
名詞の疑問形は「~(이)십니까?」「~(이)세요?」(~でいらっしゃいますか?)です。
어디 가세요?
どこに行かれるんですか?
勧誘形は「~(으)십시다」(~ましょう)となります。
한 번 해보십시다.
一度してみましょう。
命令形は「~(으)십시오」「~(으)세요」(お/ご~ください、~てください)です。
조심히 가세요.
お気をつけて行ってらっしゃいませ。
敬語独自の言葉
日本語の「見る」は尊敬語にすると「ご覧になる」に変わりますね。
このように日本語には敬語独自の言葉がありますが、同じように韓国語にもそのような言葉があります。
例えば、以下のような動詞がそうです。
- 계시다(いらっしゃる)
- 드시다(召し上がる)
- 드리다(申し上げる、差し上げる)
- 말씀하다(おっしゃる)
- 뵙다(お目にかかる)
- 주무시다(お休みになる)
안녕히 주무세요.
お休みなさいませ。
尊敬する人物の所有物などの名詞にも敬語があります。
- 말씀(お話、お言葉)
- 성함(お名前)
- 연세(お歳)
- 진지(お食事)
성함이 어떻게 되십니까?
お名前は何とおっしゃいますか?
助詞にも敬語があり、これを使うとより丁寧になります。
- ~에게 → ~께(~に)
- ~이/가 → ~께서(~が)
- ~은/는 → ~께서는(~は)
- ~도 → ~께도(~も)
회장님께 감사 드립니다.
会長に感謝申し上げます。
名前や役職などに「~님」(~様)を付けると、その人を敬う言葉になります。
- 고객(顧客)→ 고객님(お客様)
- 아버지(父)→ 아버님(お父様)
- 어머니(母)→ 어머님(お母様)
団体や機関などの名詞の前に「귀~」(貴~)を付けると、それに敬意を表す意味になります。
- 귀교(貴校)
- 귀사(貴社)
まとめ
今回は韓国語の尊敬の表現を紹介いたしました。
敬語をマスターして、ワンランク上の韓国語を身につけてくださいね。